NEXTのネクスト

最近あまりシューズの事、書いてない。
ナイキに他のメーカーも追従する形で、
ニューモデルを出したけれど、供給量の問題もあって、検証できない。
スケッチャーズのスピードエリートハイパーも、
レースで使う機会が無くて温存している。
僕が「そろそろヴェイパーフライの話をしようじゃないか」シリーズを書いた時、
初代のヴェイパーフライが出てから2年ぐらい経っていたはず。
真っ先にシューズを手に入れて、それを履いてみて記事を書いたのではない。
まずズームフライから入って、とことん履き潰して、
その過程でヴェイパーフライを観察し、情報を集めた上で手に入れ、
何度も履いて研究を重ねたからこそ、記事に出来るだけの材料が揃った。
書く事、発信すること、
プレゼンテーションすることは、
材料を集めるのが98%。
2%で持論を加えないと、事実に基づかない空論になる。
ヴェイパーフライネクスト%の次には、アルファフライネクスト%が発売されている。
現在は供給が限られているが、来年の今頃は僕の手元にもあるだろう。
ヴェイパーフライが出てから、
ドーピングシューズだ、
バネ入りの反則シューズだという声が上がった。
実際は、カーボンプレートとズームXという素材(pebax)の組み合わせにより、
【転がり×高エネルギーリターン】がランニングエコノミーを改善している、
というのが「そろそろヴェイパーフライの話をしようじゃないか」シリーズだった。
カーボンプレートの役割は、高発泡ゆえに結合性が弱く、
崩壊しやすいズームXを支える骨組みでもあると分析している。
ヴェイパーフライを履いてランナーが受ける恩恵のほとんどは、
ズームXによるものだ。
カーボンをシューズに組み込んでも、得られるアドバンテージは多くない。
大事なのは、ミッドソールの素材なのだ。
これまで長い間、シューズの反発性を強めるためには、
圧縮されて密度の高い、硬い素材を使うのが定石だった。
しかし、柔らかい程よく弾む素材が出て来てから、流れが変わった。
これからのランニングシューズの流れは、
ズームXを越える高次の発泡素材の開発!!
材質に気体を含ませるほど、軽くなるが、もろくなる。
その課題を克服できたら、ナイキ1強も崩れるかな。
なーんて、今後のシューズ開発の見通しでした。