いい緊張・悪い緊張

「緊張する」

「緊張した」

この言葉をつぶやいた事の無い人は、居ないのではないだろうか。

 

緊張して上手くいかなかった。

ガチガチで、失敗した。

 

緊張は、敵だと捉えがちである。

緊張しないようにするには、どうしたらいいか。

そこを求める人は多い。

 

しかし、緊張が無ければ人は能力を発揮できない。

緊張があるから集中力が高まり、普段以上の力を出すことが出来る。

緊張のコントロールが結果を左右している。

 

悪い緊張は、先行き不透明な不安から来る。

身を強張らせて、守りに入る。

頭は回らなくなり、神経系は制御を失い、我を失う。

何をしたらいいか分からなくなる。

特徴は、始まってからも緊張が続く事だ。

 

良い緊張は、待ち時間はどれだけ緊張していても、始まった途端に一瞬で消える。

感覚が鋭くなり、頭は冴えて、心身の調和が取れる。

緊張度が高い程に、高い集中力が発揮される。

 

良い緊張と悪い緊張では、性質が全く異なる。

一括りに「緊張」と一緒にしてはならない位の差がある。

 

天才は別として、我々凡人には緊張を味方につける事が必要だ。

 

そんな魔法のメソッドが、あるのか。

 

いや、無いのか。

 

ある。

 

至極単純だ。

 

「どれだけ準備したか」

これに尽きる。

 

こう書くと、努力して、自信がどうの、という話に逸れそうになる。

そうではない。

僕は努力という言葉は、好きじゃない。

努力という言葉は、神格化されて、美化されている。

ハッキリ言おう。

努力なんて、平気で裏切る。

 

努力はしたって無駄！！！

自信は己惚れ！！！

 

必要なのは、準備だ。

どれだけ準備したかどうかは、自分が知っている。

 

どれだけ繕っても、自分は誤魔化せない。

準備できているかどうか、顕在意識でも潜在意識でも、人はわかっている。

 

準備不足なのがわかっちゃってるから、

始まったら、どうなるか分からなくて不安になる。

なんなら、失敗すら予見できる。

これが悪い緊張。

 

準備が出来ている時もまた、脳はちゃんとわかっている。

余計な事は考えなくなる。

緊張の度合いは、集中の度合いに変わる。

 

準備さえすればいい、のではない。

「準備８割、実戦２割」で結果は決まる。

実戦は何が起こるか分からない。

予測不能な不確定要素の塊が実戦だ。

 

２割で大コケする事もある。

８割を出来る限り埋めておけば、実戦を戦える率はかなり上がる。

 

意識しているにしても、していないにしても、人はその事をちゃんと知っている。

自分は誤魔化せない。

 

今日はこんなところで。