体温中枢と発熱
先日、延ばしに延ばしていたニュースレターの入稿が、やっと終わった。
ブログの更新よりも、ニュースレターの作成は時間が掛かる。
限られた紙面で、役に立つことをより多く。
と考えると、編集に労力を費やし、その間に季節が変わってしまう。
それに合わせて内容を変えて…を繰り返しているうちに、
発行回数が減るという、本末転倒な状態になってしまった。
ニュースレターの中で、
「体温」について一部扱ったので、ここでも復習してみたい。
「基礎代謝が増すと、体温も上昇する」
基礎代謝と体温は表裏一体で、代謝速度と温度は比例する。
甲状腺機能亢進症(バセドー病)のような、基礎代謝が亢進する病気では、体温は上昇する。
「体温は体温調節中枢が決定する」
体温中枢が「体温を36℃にしよう」だとか、
「40℃にしよう」といった、温度設定の命令を出している。
体温中枢は脳の視床下部にある。
深部(核心)体温や皮膚温、環境の温度といった情報は、視床下部に送られる。
体温中枢は、熱の産生量と放散量を調節するため、皮膚血管を拡張・収縮させたり、
発汗量を調節したり、震えを起こさせたりする。
震えは骨格筋の収縮なので、運動したのと同じように体温を高める。
感染などがあると体温は上昇する
感染や腫瘍などがあると、免疫反応が起こる。
体温中枢は免疫系からの刺激を受けて「体温を上げろ!」という命令を出す。
悪寒がする理由
体温中枢から急激に「体温を上げろ!」という命令が出ると、
震え、皮膚血管の収縮、鳥肌が起こる。
いずれも、体温を上げるための反応である。
この時に、寒気がする事がある。
例えば「体温を40℃に上げろ!」と命令された直後は、
平熱の36℃しかなく、命令された温度よりも低い。
命令された体温よりも、その時の体温が低いと「寒い」と感じて悪寒が生じる。
熱は体外に放散する
熱は皮膚から空気中へ逃げる。
環境の温度が低い程、逃げていく熱は多くなる。
お風呂に入ったり、環境の温度が体温よりも高いと、逆に熱は体に入ってくる。
熱の放散が不十分である時、体温は上昇する。
汗をかくと体温は下がる
体内の熱を汗に乗せて体外に捨てるだけでなく、汗が蒸発する時に大量の熱が放散される。
呼気も熱を持っている。
この放散量は、人ではそう多くはない。
覚えておきたいのはこれぐらいだろうか。
視床下部とは何か?
免疫系とは?
どうやって体温を視床下部に伝えているのか?
なんて、1つずつ掘ったりフォーカスしていくと、
体の精密さにひたすら驚くばかり。
今日はここまで。
午後も良い1日を!