海の日に山へ
海の日は、かなり暑い日だった。
梅雨明けもしたし、海へ行きたいと思う所だが、早起きしてまたまた富士山へ。
この日は家族もついてきた。
標高の高い所なら涼しいし、練習が終わった後で御殿場や朝霧で遊ぼうという算段。
下界はガスが掛かったように曇っていて、日差しは無いのに暑いのに対し、
標高1400mは雲の上で日差しが刺すように強く、立っているだけで汗が滴る。
朝7時半で28℃。
御殿場口にしては珍しい位の暑さだった。
この日も富士登山駅伝のタイムトライアル。
自分の担当する5区(2085m→3102m・4.24km)のスタート地点まで、
新五合目(1421m)から2085mまでえっちらおっちらと、歩いて登る。
下界よりも涼しいはずが、肌が焦げるように暑い。
歩いているだけで汗だくになった。
2085mの中継点に着くと、戦車教導隊の5区担当の方がアップをしていたので、
挨拶して少し談笑。
富士登山駅伝の現地練習では、他チームが練習している所へ遭遇すると、
脚や体つき、雰囲気だけで「おぬし、やるな」と互いの力量を察するやり取りがある。
互いにリスペクトして、本番での健闘を誓い合う。
一般の部のランナーと違い、自衛隊の部の選手は現地でみっちり練習できる。
低酸素下、急傾斜地という特殊環境に、体を充分に順応させることが出来るのは羨ましい。
特殊環境に順応した体というのがまた独特で、
生物兵器と言ってもいい位に筋肉と血管が発達した様は、アートと言ってもいい位に美しい。
で、肝心のタイムトライアルは、5区(2085m→3102m・4.24km)を、
52分40秒でシーズンベスト。
中間地点(厳密にはやや手前)と言われる山小屋を25分05秒で通過し、後半を27分35秒。
前回の56分19秒から、大幅な短縮が出来た。
昨年の試走のトライアルは56分47秒が最速で、
本番は49分06秒だったことを考えると、
この日のトライアルでのタイムは、本番でのベスト更新を期待させてくれる。
でも、タスキを繋ぐまでは気を抜けない。
トライアルと本番が変わらなかったらどうしよう…
なんて、自信と不安は常に隣り合わせだ。
大幅なタイム短縮が出来た理由は、
土日が忙しく朝練習だけだったため、疲労が抜けたのだと思う。
それから、エネルギーになる食事が摂れたことも大きい。
黒いシューズが日差しで熱くなり、
足の甲を火傷するんじゃないかと思ったぐらい、登れば登る程暑かった。
本番まで残りわずか。
出来ることをやり尽して、本番を迎えたい。