アナタカカトツイテアルカナイトネ
この間の記事「フォアフットと重心移動を考える」は、結構な反響を頂いた。
着地の仕方、走り方や歩き方の関心の高さを知ることになった。
ランニング雑誌やクラブのコーチも、結局は着地をどうしたらいいか分かっていない。
ネットサーチの大海原に航海に出たらもう、遭難、迷宮入りは確実である。
解剖学やバイオメカニクス、運動学の基礎が無いと、
目に見えないのがランニング。
ランニングについてはもう答えを書いたので、
もうあんまりかき回すのはやめておこう。
今日は、歩きの話。
踵の皮膚がガサガサしている人、
ガサガサがひび割れている人、
外反母趾の人、
有痛性外脛骨の人、
土踏まずが消滅しかけている人、
こんな人に共通するのが、歩く時の踵の動き。
パターンはいくつもあるが、踵骨に荷重が掛からないのが特徴。
コロンコロンと足裏が転がるように体重移動するのではなく、
バタンバタンと音が出そうな着地の仕方をする。
地面反力を十分に受ける事ができないので、
足から上の動きもギクシャクしている。
膝の痛みや、股関節、臀部や腰の不調につながり、肩や首まで波及する。
踵骨が動いていないと、体の後面は十分に機能してくれない。
アーチの落ち込みや、外反母趾も、原因は踵に隠されている。
原因に目を向けていない安易な足底板、インソールは、体を壊す。
っていうのは、歩きも走りも同じ。
結局は走りの話になっちゃう(笑)
歩きも走りも、スピードが違うだけで、メカニズムは同じ。
踵骨が動くように調整して、踵骨の使い方を覚えたら、
足からくるトラブルは激減する。
そんな事言うのも、僕が自分の体で経験してきているから言える事。
ちゃんと足の外側で着地しろよ!
というのも、失敗してきてきたから言えるのだ。
フォアフットなんて無いぞと。
今から6年程前だろうか、台湾の足病医に言われた事がある。
「アナタ、カカトツイテアルカナイトネ」って。
その頃はランニング業界は今よりもフォアフット全盛期で、
僕も一生懸命つま先寄りで着地して走ってた。
足病医は僕の足を見て、走り方まで見抜いて、アドバイスしてくれた。
その言葉が届くまで、何年か掛かった(笑)
歩くには、まず踵を踏みしめて荷重をかけること。
それだけで、全身の動きが変わる。
脳は、常に足裏と対話している。
アナタモカカトツイテアルカナイトネ。