リカバリー力
昨日までの冷え込みとは一転、今日は静岡は静かで暖かい日となった。
ふと外に出た時の空気の柔らかさに、清々しさを感じた。
どこも尖っていない空気に触れることを、人が本能的に求めているのかもしれない。
ここ3日間の冷え込みで、体調を崩した方も多かったようだ。
外に出ても寒い、家に居てじっとしていても寒い。
何にもすることがないし、じっとしているだけでカラダのあちこちが固まってくる…
ストーブの前で陣取って、やかんのお湯でお茶を飲みながら、
時々餅やトーストやイモを焼いて食べる。
そんなひと時は、僕も結構好きだ。
ただし、ひと時に限る。
四六時中じっとしていると、知らない間にケツに根が生えてくる。
トイレに行くのも億劫になる。
そして、カラダの動かし方をちょっぴり忘れる。
自分の感覚も鈍れば、カラダもついて来なくなる。
この地球上にいれば、天候の変化にさらされるのは当然のこと。
1年を通せば、いくらでも波はやってくる。
波にもまれても体調を立て直す力が、リカバリー力だ。
リカバリー力の高い人に共通するのは、
暑かろうが寒かろうが気持ちまでは振り回されていない点だ。
逆に、リカバリー力の低い人は、地獄の底に落ちたような被害妄想に陥る。
僕がよく言うのは、あなただけが寒い(暑い)のではないということ。
自分だけは特別なのだ、と人は思いたい生き物だ。
そこに基準点があると、何かと不都合な点を挙げ連ねて調子の悪さをアピールする。
そういう患者さんには、僕もかなりイラッとする。
真剣に説教することもある。
なぜならば、思考の根底にあるのは「自分は悪くない」という責任転嫁の意識だからだ。
カラダの状態を左右するのは、ほぼ100%生活習慣である。
その人なりの生活の仕方が、全てを決めているのだ。
自分の生活を見直す気がない限り、整体の施術をしても意味がない。
あまりに自分の習慣を見直す気がない人には、
「やる気あんのか、コラ!」というのを丁寧に伝えて説教をする。
かの山本五十六だって言ったじゃないか。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」
リカバリー力を高めるには、辛抱強く、何度も伝えることが大事。
今日はそんなことを考えてみた。
「からだ工房らくだ」