木島平でランニングキャンプ【1日目AM】
静岡県焼津市を出発して、約4時間。
目的地の、木島平村農村交流館に着いたのが朝の9時過ぎ。
集合時間の10時20分まで少し時間があるので、、、、車で寝た。
朝の5時過ぎに出てきたので、少し疲れたのだ。
午前中の講義も、午後もフレッシュな頭で臨みたかったので、しばし休憩。
10時頃起きて、ゆっくり2階に上がって行く。
会場の教室には既に受講者3人が座っていた。
そこで講師の水口コーチと、トレイルランナーの山田琢也さんと挨拶し、受付を済ませる。
水口コーチから、「なぜこの講座へ来ようと思ったのか」質問された。
この問いかけは、この後全員がそれぞれ答える事になる。
本を読んで刺激を受け、是非直接話を聞きたいと思い、
チャンスを待っていたのだと答えると、コーチは喜びながらも驚いたようだった。
世に星の数程ある本の中で、影響を受ける1冊にたどり着くのは、難しいこと。
Amazonで本を探している時に、関連付けで出てきたのがコーチの本だった。
自分が整体師で、勉強のために本を探していた所で、
関連付けされて出てきたという事までは、伏せておいた。
受講者24名が集まった所で、午前中の講義が始まった。
体の中でも、特に重要な「足」「脚」。
そこから全身へ紡がれる運動の連鎖。
体の構造から機能を、小学生でも理解できて、
専門家も納得できるレベルまで噛み砕いて説明してくれた。
サラッと話した内容が、相当レベルの高いものだった。
時間の関係上、ここだけは押さえておきたという内容になっていたけれど、
詳しく掘り下げて行ったら、何時間にも渡る講義になっていただろう。
足関節、ショパール、リスフラン関節だけで3時間なんていうのも、聞いてみたい。
コーチが熱く熱く語っていたのは、体の仕組みの本当の事。
世の中に広まったウソ、勘違い、それによる弊害。
おかしなことが広まって、妨げになっている。
これを変えていこうという、マグマのように熱いプレゼンテーション。
わかりやすく、聞いていて面白い。
こんなコーチに教わりたかったなと、講義の時点で思った。
踵骨は転がるようにできている話。
転がると地面反力を受けるだけで推進力が生まれる話。
足は動力無しでも進んでしまうようにできている話。
ほら、フォアフットなんて無ぇ!!!
って言ってきたじゃん。
「こうしよう」という意図が、いかに体の選ぶ運動を邪魔するか。
動きが生まれるようにデザインされたものを、頭で考えて止めてしまう。
最適な動きを体が選ぶのを、自分自身が妨げるという矛盾。
常識という勘違い。
途中から、治療家向けのセミナーじゃないかと勘違いするぐらい、体系立った内容だった。
講義は「運動神経」と「感覚神経」の抑制の関係を彷彿とさせた。
頭で何かしようとして動かすと、同時に感覚は鈍くなる。
動かさずに感じようとするだけで、体のセンサーは活発になる。
上行性の神経(脳に情報を伝える神経)と下行性の神経(命令を出す神経)は、
上行性の神経の方が圧倒的に数が多い。
置かれた環境、周囲の状況、体の状態が、動きを作る。
動きを作るためには、脳にできるだけ多くの情報が入らないといけない。
判断材料が欲しいのだ。
様々な経験値の蓄積により、最適な運動が自動調整されていく。
ところが、自ら方向性を持って体を操作した時点で、脳に情報が届きにくくなる。
感覚神経が鈍る。
余計な力みが生まれ、地面反力や慣性の力が使えなくなる。
体が求める運動が、連鎖しない、生まれなくなってしまう。
現代人は賢くなったばかりに、体の声を無視してしまっている。
僕も含めて、みんなに刷り込まれてきた、
ランニングに対するこれまでの間違った常識。
それを全部捨てよう。
ランニングキャンプは、そこからスタートした。
続きはまた。