リカバリーが命
先日、ベルリンマラソンで驚異的な世界記録が生まれた。
2時間1分39秒は、それまでの記録(2時間2分57秒)を大きく更新した。
エリウド・キプチョゲはその強さだけでなく、
速さも兼ね備えた、間違いなく史上最も優れたランナーだ。
メンタリティ、体のコントロール、美しいフォーム、全てが手本になる。
誰もがキプチョゲの強さの秘密や、トレーニングメニューを知りたがっている。
過去のキプチョゲのインタビューの中で、印象的な言葉があった。
「リカバリーが一番大事なんだ」
トレーニングを積んで、その後の回復が十分でないと、質の良いトレーニングができない。
いかに回復するか、いかに疲労を溜めないか。
フレッシュな状態でトレーニングを積むことが、強くなる一番の秘訣だと語っていた。
そのために、キプチョゲは8時間は眠っているという。
ここにも8時間睡眠の法則があった。
毎日をいかにフレッシュに過ごすか。
これはとりわけ特別な事ではない。
疲れがたまっていたら、良いパフォーマンスが出来ないことは、誰もが知っている事だ。
しかし、特に日本人は、リカバリー(回復)を重視しない傾向にある。
リカバリーを軽視して、最も後回しがちである。
リカバリーが十分でないばかりに、良い仕事ができない。
能力を発揮することができない。
結果、リカバリーに充てる時間を削っているにも関わらず、
成果が上がらず労力と時間だけが無駄に多く費やされる。
整備不良のまま、強行運転しても、どこかでトラブルが起こるのは目に見えている。
トラブルが起こっても、それでも運行し続ける。
60%や50%位の機能しか発揮できないのに、平然とそれを押し通す。
単純に、半分の能力発揮しかできないなら、時間は倍かかるし、
同じ時間なら半分の仕事しかできない。
ミスだって起こるし、アクシデントだって起こる。
リカバリー(回復)は立て直し、整えること。
その辺りを、日本人はおろそかにしがち。
体を整える。
頭を整える。
生活を整える。
フル稼働できる状態にすることが、いい結果を生む。