灯油18ℓお願いします

我が家の暖を取る手段は、ストーブとホットカーペット。
ストーブには灯油の補給というひと手間は掛かるが、その温かさは数ある暖房器具の中でも特に優しさを感じられる。
火を使うものには近づきたくなる。
人間のDNAに刻まれた暖の取り方なのかもしれない。
一段と冷え込んだ今日、灯油が切れる前に買っておこうと出掛けた。
灯油コーナーには、いくつもポリタンクを持った人が居た。
僕もその列に並んで給油。
灯油のポリタンクは18ℓか20ℓが一般的。
1本だけでも、運ぶのは大変だ。
特に液体の入ったものは重心が動くので持ちにくい。
以前はパワー系の体つきだったけれど、最近はすっかり貧弱な腕と背中になったので、灯油タンク1本を運ぶだけでも、楽ではなくなった。
18ℓのものなら18kgも無いはずである。
それぐらいのものが、重く感じるのだから情けない。
消防士を辞めて開業する前に、新茶の時期だけお茶工場で働いた時があった。
その時は1袋30kgのお茶を1日で10t程手で運んでいたのに、その力はどこへやらである。
体力の廃用性というのは、非情なくらいに無常。
人の体重は、成人なら相当少ない人でも灯油タンク2本分、大体の人が2本から4本に収まる。
誰もが、自分自身の力で、それだけの重さのものを動かしていることになる。
それって、ちょっとすごくないかい!?
自分自身の重さを受け止めて、それを動かすって、それだけでかなり負荷がかかる。
重力を受けて、立つこと、歩くことをするのは、何十キロもあるものを動かすのと同じこと。
身体というのは、それだけ重さがあるのだから、座りっぱなしや足腰を使わなくなると、身体を動かす筋力が負けるのも頷ける。
自分の身体の重さを意識する。
自分の身体の重さに負けない。
そこでふと、足に掛かる荷重にも想像が広がった。
それについては、また今度。
寒い夜は、早く寝ましょう!
