膝へのこだわり
今ではトラックレースから、ロードレース、駅伝、フルマラソンや、
山岳レースまでオールラウンドに走っているが、
僕の右膝は手術してから3年も経っていない。
ランナーとしては致命的な損傷を負って、
一時は再起不能かとも思われたけれども、
実に運の良い巡り合わせと経過に恵まれて、復帰することが出来た。
何年もトレーニングして積み重ねてきたものが、
怪我によってゼロどころかマイナスになった。
オペは成功しても、競技に戻れるかどうかは、分からなかった。
オペの後は、まずは座ったままで曲げ伸ばし。
歩けるようになるまでにも、スモールステップがある。
こんなにも地道なのかと思う日々が続いた。
マイナスを、ゼロにして、プラスにするまでの道のりに、
不安が無かったと言えば嘘になる。
僕が元通りに走れる保証なんて、どこにもないし、前例も無かった。
ちゃんと体と向き合って、走れるようになる道を見つけるしか無かった。
共に学ばせて頂いている整体の先生の力も借りて、
試行錯誤の繰り返しの日々。
目の前が真っ暗になるような、致命的な怪我だったのに、
結果的には膝を負傷した事で、滅多にできない経験を得る事になった。
マイナスから、どうしたらプラスまで持って来れるのか、
身を持って学ぶことができたからだ。
膝が痛い。
その言葉を聞いて、僕に見える世界が一気に広がった。
苦しんだことで、得たものは大きかった。
だから、膝にはこだわりをもって施術している。
肩や肘なら任せろ、と思っていたけれど、
自分にしかできない施術があるのは膝。
手術が必要でないものなら、ウチに来い!!
こき使って、アクシデントで壊して、またこき使ってるけど、
ありがとう。
俺の膝!!