VFで起こるアキレス腱痛について
![](https://i0.wp.com/lakuda.net/wp-content/uploads/2019/10/IMG_20191025_213704.jpg?fit=768%2C576&ssl=1)
世の中には、アンチヴェイパーフライ派がいる。
どんなシューズ履いて、どんなタイム出しても、個人の自由。
履きたいシューズ履いて、好きに走ったらいい。
シンプルに、それでいいじゃないか。
でも、中途半端な結果出しきて、
小さなプライドをこじらせている輩は、縄張りを守るように言い出す。
「ヴェイパーフライ履いて出したタイムは、実力じゃないだろ」
「そんなの認めないぞ」
「フェアじゃない」
「ドーピングシューズだ」
ヴェイパーフライに関する否定的なニュースが出ると、
鬼の首を取ったように囃し立てる。
それ見た事か!!!
ってね。
村社会感がすごいよね。
自分たちのプライドを脅かす勢力が台頭してくると、
蹴落とそうとする。
やがては自分たちが滅んでいく事に気が付いていない。
停滞していた技術革新が、一気に進んで良かったじゃないか。
走りは蹴るものとして設計されてきたシューズに、
潰されてきた体が、守られることになった。
それだけでもスゴイ事だ。
アンチ派の標的にされるのが、
ヴェイパーフライを履いたことによる、アキレス腱の痛み。
カーボンがいけないとか、反発がどうのとか、好き勝手言われている。
残念ながら、そこに原因はない。
アキレス腱痛のほとんどは、摩擦にある。
シューズとの、摩擦。
簡単な話だ。
外側と擦れて、炎症が起こる。
腱は弾性に富んで、非常に丈夫な組織であるが、
その分摩擦には弱い。
丈夫というのは、当たりが強いと壊れやすいという事でもある。
ヴェイパーフライのフライニットは、踵が緩いとよく言われていた。
僕もそう感じたことが、無いわけではない。
ただ、繰り返し履いてみて、
体の動きが悪い時ほど踵が抜けそうになる事に気が付いた。
それからは、全く踵の構造は気にならなくなった。
同じようなことを感じて、改善の声が上がったのだろう。
NEXT%のモデルに変わってからは、
踵の抜けを防ぐためのパッドが付くようになった。
このパッド、踵の抜けを防いで、ホールド感を強くしてくれる。
ただ、出っ張っている分、アキレス腱と当たり、
その部分に炎症が起こるランナーが出てくるようになった。
ヴェイパーフライでのアキレス腱痛は、
腱の付着部よりも高い位置で起こるのが特徴だ。
対処法は、当たらなくする以外に無い。
しばらくヴェイパーフライを履くのをやめる(炎症は治まる)か、
ソックスで調整するか、ワセリンやクリームで滑らすか、、、、
あらゆる手を尽くして、当たりを弱くするしかない。
同じ現象は、どんなシューズでも起こる。
足の形やサイズは人それぞれで、当たる当たらないの指標は、定義できない。
当たってアキレス腱に痛みが起こるのは、
ヴェイパーフライに限ったものではないが、
このパッドは他のシューズに比べても当たりが強く出やすい。
ランナーは、日頃からよく自分のシューズを観察して欲しい。
走って、脱ぐたびに、よく見て欲しい。
そこには、ありとあらゆるヒントが隠されている。
この小さな擦れ、擦れている跡が、アキレス腱痛につながる。
起きている現象を、注意深く観察する目が、僕らの武器。
先入観を捨ててね。
色んなメーカーの中で、一番造りが良いのは、ミズノだ。
ホールドする所は硬く作って、アキレス腱に当たる部分はとことん柔らかい。
次期ヴェイパーフライは、アッパーの踵を変えてくるだろうな。