詰める程に心理戦なのだ
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今日も1日、お疲れ様です。
WBCの日本は負けても、決勝戦は日本国民全員に観て欲しいというのが僕の願い。
今日は仕事をしながら、一瞬手が空いた時に日本対アメリカをチェック。
予想通り、どちらも均衡した締まったゲームをしていた。
乱打戦も悪くはないけれど、一進一退や膠着したゲームの方が、ずっと引き込まれる。
今回のWBCを観ていても分かるように、レベルが上がる程にまぐれは無くなる。
運良く切り抜けるとか、たまたま打てたとか、そういうのが無くなる。
少しでも甘いボールになれば、全て打たれる。
たった一例も許してくれないのが、一流だ。
だから、基本的に凡ミスはあり得ない。
全て狙って意図して行わない限り、突破口は開けない。
対戦相手と、ほぼ互角の力であったら、何が勝敗を左右するのか?
前日の食べ物?
飲んでいるサプリメント?
履いているシューズ?
違う。
そこで勝敗が分かれるのは、アマチュアの中の更に3流草野球クラスの話だ。
勝負の分かれ目になるのは、人間の心だ。
レベルが高くなる程に、プレーはほぼ機械的になっていく。
正確性、精密さが増して、ミスが出なくなる。
相手の正確性を鈍らせる、ミスを誘うには、人間の心を揺さぶるしかない。
どんな競技も、突き詰めていくと勝敗を分けるのは心理戦なのだ。
相手からの揺さぶりを、どうしのぐか。
相手の心理を、どのようにしたら撹乱させることができるか。
プロスポーツが人々を魅了するのは、そこに心理のせめぎ合いがあるから。
華やかなプレーの陰で、実は僕らはそこを無意識のうちに楽しんでいる。
その一方で、どのようにしたらもっと打てるかといったことや、
どのようにしたら捕球のミスが無くなるかといったことは、
実は戦う遥か以前の「準備段階」ですることであって、戦略以前の問題だ。
多くの高校球児がこの準備段階に3年間を費やしてしまって、
実戦での戦い方にはほとんど手が回らないまま、夏の最後の大会を迎える。
準備段階をひたすら押さえて勝てるのは、せいぜい地方の2、3回戦であって、
最終的に決勝を勝ち上がることはできない。
これは、世の多くの野球指導者が陥る、落とし穴だ。
トレーニング法や器具を使ってカラダを大きくすることや、
優れた施設や道具を使って練習して技術を磨いても、それでは勝つことはできない。
準備段階と戦い方をはき違えると、ろくなことが無い。
だって、そうして準備を整えて土俵に立つのは「当たり前」だからだ。
全部完璧に整えて、本来は五分五分なのだ。
ところが、実際には準備不足の所が多いから、相手が勝手に自滅していくことになる。
WBCの準決勝、決勝クラスになれば、
それぞれが五分五分で準備ができている選手、チームが対戦することになる。
だから、本当の意味での戦いが繰り広げられていて、目が離せなくなるわけだ。
これは、マラソン、駅伝、陸上競技、
ロードレース、トレイルレースにも言えることであって、
いくら速くなるノウハウをつぎ込んだところで、
強くもならないし勝てるようにはならない。
本番は、相手とどう戦うかが求められる。
戦えるようにしておくのは当り前の準備であって、ゴールではない。
今日のWBCの勝負の分かれ目は、
日本を慌てさせるアメリカ選手の判断の速さと、思い切りの良さ。
8回に松田の守備のミスをさせたのは、芝でも雨でもなく、
3塁ランナーの全力ダッシュだった。
ゆるい打球に、全力で走るランナーが視界に入れば、焦るよね。
WBCの後は、春の甲子園でお楽しみくださいー!
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Comment
なるほど〜。確かにそうだね。このクラスともなるとピッチに立つ時点までの準備で、勝負の半分はついているのかも・・・。
セカンド菊池の守備のミスは、どう見る?(^_^;)
菊池のエラーはかなり速い打球でしたね。
雨でバウンドもスリップして、処理しきれなかったように見えます。
エラー後のチャンスに付け込んで、きっちりタイムリーを打ったアメリカ。
打者の読みをかわせなかったバッテリーの甘さが出た場面でしたね。
いつもブログを読んで頂いてありがとうございます。