腕から全身を変える
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先日、年1回、いや3年に1回あるか無いかぐらいの、マジなキャッチボールをした。
感覚はあっても、肩が全くできていない。
体の状態と感覚をすり合わるうちに、肩のスタミナが尽きた…笑
走ることとすり合わせみれば、1年に1回や3年に1回しか走らなかったら、
そりゃ1kmでもきついだろう。
昔取った杵柄とばかりに、昔の感覚で走ったら、
心肺機能が打ち上がるか脚が終わるだろう。
しかし、スタミナが尽きたと言えど、
意外にも痛みなどの不具合無く投げることができた。
現役時代、オーバーユースシンドロームで、
競技生活の半分は肩の痛み、肘の痛みと付き合いながらだった。
それでも、投げ続ける事で投げる機能を保っていたので、
引退して投げなくなって、肩の筋力や腱、軟骨や関節包、靱帯の強度が落ちてくると、
まるで投げられなくなった。
投げられないので、投げない。
もう再起不能である。
しかし、ここ1年半、毎日のように鉄棒にぶら下げる習慣をつけて、
超久々に投げてみたら、すんなり投げることができた。
投げ込みを続けたら、
コンディションの良い今なら130kmぐらいは出る気がする。
久々にキャッチボールをした後から、筋肉痛が始まった。
腕が飛んでいくのを引き留める筋肉や、
肋骨の上で肩甲骨をスライドさせて止めておく筋肉やら、
普段は使わない所が筋肉痛になった。
まぁまぁ切ない痛みである。
その筋肉痛を抱えたまま走ったら、腕振りが変わった。
元々、僕は腕振りが苦手。
しっくりくる動きを見つけては、見失いの繰り返しをよくやる。
ほんの少しの角度の違いで、体の動きがすごく変わるのが腕振り。
ハマると楽に走れるが、外すと基礎体力でカバーしようとして、力みが出る。
腕振りが苦手だったのは、
オーバーユースで左腕の内旋・外旋の自然な動きが、破たんしていたからだろう。
それが、鉄棒とキャッチボールで、失われていた動きが息を吹き返した。
スパイラルモーションの復活である。
スパイラルモーションが肩甲骨を動かし、脊柱を動かし、
腰背部を伝って骨盤を動かし、股関節まで伝える。
内外旋の動きは、全身を連動させる。
連動がまた、スパイラルを作る。
パーツ、パーツに頼った出力ではなく、
全身の各部位が協働して運動が起こる。
疲労感は少なく、スピードが上がる。
動きに余裕が出てくる。
力みが減ると、腹腔のスペースが感じられて、呼吸も楽になる。
あまり末端に意識を置くと良い事が無いので、
スムーズに動いているのを感じる、というのがポイント。
腕振りが力んでしまう。
長く走ると肩が痛くなる。
そんな人は、スパイラルモーションを取り入れてみてはどうだろうか。
水銀の体温計(今は無いか…)を振るように、、、、