肉よりも神経伝達が全て
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日頃、施術しながら様々な話をする。
ニュースの話題だったり、世間話だったり、
体の話はやっぱり多い。
僕は生理学や運動学、バイオメカニクスや栄養学を含めた、
スポーツ科学の専攻出身なので、そんな話は大好きだ。
学部再編で教育学部から今は無くなった、
生涯スポーツ専攻・・・通称生スポ(しょうスポ)
よく言うのは、プロテイン飲んでも、筋肉はつかないということ。
それから、筋肉を太くしても、力はでないよということ。
(体重増加という面では、コンタクトスポーツでの打撃には強くなる)
プロテインというのも、「タンパク質」をカタカナにしただけのもの。
詳しく語り出すと、3冊の本になってしまうので、ここではサラッと。
まず第一に、運動刺激に対する適応で筋発達が起こるということ。
運動刺激が無いと、筋肉は発達どころか、委縮する。
運動刺激があって、タンパク質合成が起こる過程で、プロテインは必須だ!
という思い込みがスタンダードになっている。
そこでたくさんプロテインを飲んでも、筋肉がムクムクと大きくなることはない。
さらに、タンパク質が足りないと、筋肉が大きくなれない!
という主張もよく聞く。
体は自分の生命維持と、運動刺激に対する適応に必要なものを取り込むので、
特別にプロテインを取り込まなくても大丈夫。
むしろ、疲れた体にタンパク質を多く摂れば、腎臓にも負担になるし、
十二指腸や小腸を経ても消化吸収されなかった分は、大腸で腐敗して毒素を出す。
だから、運動刺激が第一。
運動刺激とは、どんな動きを、どんな出力でやるかという、経験。
経験とは、メモリー。
筋肉が力を出すのではなく、神経伝達で筋肉が動いている。
「こう動け!」という命令が無いと、筋肉はただの肉。
筋肉を太くしても、力が出ないよというのは、そういうこと。
運動刺激が無いと、太くもならないので…
筋肉を鍛えるという考えがズレてしまっている。
全ては自分の中にどんな運動経験を構築し、蓄積していくかということ。
神経伝達が全てという例として、
普段全く運動習慣のない女性が、
ディズニーランドで無限のスタミナを手に入れるというものがある。
開園から閉園まで歩き通せる現象が起こるのを経験したり、観たことはないだろうか。
僕は1時間歩けばギブアップだ。
ただし閉園後、女性はふと我に返った時、
まともに動かせない程重く、動かなくなった自分の体と向き合い、
翌日から数日の間、筋肉痛とディズニーロスが訪れる。
興奮した脳神経系は、筋力発揮のリミッターを外すことが出来る。
筋肉は太くしなくても、デカくしなくてもいい。
プロテインは必ずしも必要ではないが、
最近のプロテインは、デザートとしては結構イケるほど美味い。