第72回富士登山競走山頂コース(5合目打ち切り)
悪天候のため、山頂コースも5合目ゴールにコース変更になった今大会。
あるある。
そういうことは、今年の富士山は特に多い。
1分1秒で天気が変わる。
だから、5合目打ち切りだってあるんだという事を、
頭の隅に少しでも置いておいたおかげで、
スタート1時間前のコース変更でも動じずに済んだ。
(写真はゴール後の富士吉田市民会館)
富士山はテーマパークではない。
風雨以外にも落雷や落石だってある。
逃げられない状況になる前に、主催者も苦渋の決断をしたのだろう。
事故が起きれば、大会の存続すら危うくなるのだから、
山頂コースを5合目打ち切りにした事は勇気ある決断だと思う。
で、今年の富士登山競走の山頂の部(5合目打ち切り)は、
1時間28分29秒で14位、でした。
気温と湿度の関係で、極めて記録の出にくい条件だった。
日本一決定戦に相応しい顔ぶれが、勢ぞろいした今年の大会。
レース前は、15位ぐらいなら相当良くて、
20位や25位でもおかしくないメンツが勢ぞろいしてると書いた。
実際、26位の選手は駒沢大→トヨタ自動車というエリートランナーである。
(おそらく9月のトレイルレースで戦う事になる)
(なんかひとりでかいな)
なら14位ならいいじゃないかって?
走ってみて感じた。
もっとやれたなと。
失敗レースだったなと。
(同タイムフィニッシュで先にゴールとなった彼は、フルマラソン2時間11分、ウルトラマン6時間40分)
トレーニング積んで、地力をつけることはもちろん、コンディション調整、
シューズ選び、ウェア選び、補給、ペース配分、レース運び、仕掛け方、
その全ての総合得点が、タイムと順位に反映される。
準備力+実戦力の総合得点だ。
14位は、14位らしい失敗の仕方で、
今の自分をきっちりと映し出してくれた。
一番の失敗は、武器にしていた「シューズ」の選択。
武器にしていたものでコケるなんて、恥ずかしい。
一昨年は、柔らかいマラソンシューズが岩場の突き上げに負けて、脚力を奪われて失速。
柔らかいとグニャグニャして疲れるので、
「石や岩を踏んでも曲がらない硬さ」が必要だと感じた。
その教訓を活かして、昨年はスピードモデルのトレイルシューズで、記録と順位を伸ばした。
今年は、もっと上を目指すために、「もっと硬くて軽いシューズを!」という事で、
ロードモデルのアウトソールもミッドソールもかなり硬いものを準備した。
5合目までの約15kmのうち、11kmはロード、4kmが山岳コース。
ロードは硬いソールのおかげでかなり走りやすかった。
コース短縮の分、ハイペースになるのを恐れずに、攻めることも出来た。
問題は山岳区間が始まってからだった。
従来、ここからが自分の強みで、順位を上げていくところ。
しかし、硬さを重視して選んだソールが硬過ぎて、不整地との相性が悪く、一向にペースが上がらない。
石の上に板を置いたようにグラグラしてしまう。
このグラグラで脚を消耗してしまい、
山岳区間に入ってからペースを上げるどころか、結局4つ順位を落としてしまった。
どんなシューズを選び、どんな場面で使うかの判断力、準備力に問題があったのだ。
シューズはこれっぽちも悪くない。
14位という順位は、なるべくしてなった順位である。
アウトソールは硬く、ミッドソールにグラつきを埋める厚みと柔らかさがあるものがいい。
来年はNBのトレイルシューズ再販を期待するか、サロモンか、モントレイルかな。
ホカオネのカーボンいくかな。
2度失敗して、ようやく景色が見えてきた。
なお、これは全てのランナーに当てはまる話ではない。
足の置き方や、走り方、体型、体重によって変わる。
大型で重量級の自分には、それが良いのではという話。
例年は宿が取れずにネットカフェで、
ドリンクバーのソフトクリームをぺろぺろしながら夜を明かすのに、
今回はご厚意で前日から山中湖の会員制のリゾートホテルに泊まれたり、
「ランナーズ読みました!」という声を沢山の方に掛けてもらったり、
FBでメッセージをもらった方に実際にお会い出来たり、
色んな方に助けられて大会を楽しむ事ができた。
また来年、山頂コースで勝負!!
富士登山シリーズ戦、個人戦は終了。
来週は舞台を御殿場に移して、駅伝でクラブチーム日本一決定戦。
美味いカレー食ったし、透き通るような近い空に癒されて、今日の所はお終いです。