好きにさせたらいいのに

毎日毎日、河川敷に脚を運ぶ。
夕方に行くと、子どもと親が走る練習をしているのを見かける。
特にここ数年で、そういう様子を見ることが多くなった。
熱心だな~と思う反面、その子たちは小学校や中学校で一番になっても、高校に入ると突如姿を消す。
あの子どうなったかな?
と思って見てみると、3年間で全然伸びていなかったり、試合に出ることもままならないことも多い。
たかだかひとつの小学校、ひとつの中学の中で一番になっても、そこを出てみればいかに自分が大したことないかわかる。
小中学生なら、体格差、体力差が少ない分、少し練習すれば頭一つ抜きんでる位は容易い。
学校で一番になれば、親は喜ぶし、子ども本人も嬉しいだろう。
高校になってみて、まるで歯が立たなくて、淘汰されていってしまうのは、あらゆる勘違いが重なっているからだと思う。
今はネットでも情報は色々あるから、かじった親がそれを子に植え込む。
親が部活としてやっていた経験があっても、固定観念を植え込まれた指導だった場合はネットをかじったのと大差ない。
発達段階に合っていないことをすると、もうそこで伸びしろを失う。
良かれと思って信じていることが、盲目だったりする。
小中学生なら特に、好きに走らせたらいい。
自由にさせたらいい。
親が考えているようにフォームを固めて練習させたら、親の思う世界で収まってしまう。
子どもは縦横無尽で、メチャメチャでいい。
中学生までは全身のほとんどが遅筋繊維だから、怪我もしない。
遅筋繊維だから、スピードなんて出ないのだ。
速くなくていいから、沢山動いたらいい。
ご飯食べてて途中で眠る位、走り回らせるといい。
これが基礎作り。
遅筋繊維を発達させることが、故障と怪我を防ぐ。
基礎さえできれば、あとは鬼に金棒。
基礎が無いと、中学3年で息苦しくなる。
高校は壁にぶつかり、影が薄くなる。
駆けっこ、鬼ごっこ最強説。
芽を摘まずに、伸ばす様子を見てみたいな。
