失った使い方を探りながら
昨日の午後、今日の午前はコーチを務める走生塾の強化練習。
昨日は「下って登る2km×11本」
今日は「登って下る3km×7本」
どちらも起伏に富んだ地形でのチャレンジメニュー。
参加者の皆さんそれぞれが、粘りに粘って走り切ってしまう。
本数が増える毎に疲労の色が濃くなるどころか、どんどん明るくなる表情。
口ではキツイと言いながら、自然と上がるペース。
始まる前は気が重くても、やれる自分に気が付いて、できる自分に出会う。
皆さん充実感に包まれているよう。
段階を踏んで基礎を作って、ステージを上げて行けば、数字では測れない力が付くのがチャレンジメニューの特色ではないかと思う。
今回自分が大事にしたのは、出来る限り筋力に頼らない走り方をすること。
自分の長所でもあり、短所でもあるのが、どんなレースでも脚力と心肺機能である程度まで押してしまうこと。
その力技で走れるのには限度があって、キャパを越えたらガタ落ちする。
辛うじてベストで走ったフル2時間36分07秒も、実はかなり力技で、全く持って技術は無かったと反省している。
よりスピードを出して、より長い距離を走るには、省エネで効率的な動きをしなければならない。
カラダの仕組みに合った使い方をする。
たったこれだけの、当たり前のことを、我々現代人は忘れてしまった。
仕組みに合っていないから、不具合が出る。
仕組みに合っていないから、自由に動けない。
仕組みに合っていないから、壁にぶつかる。
情報化で、発信だけが氾濫している現代。
デタラメなインストラクターと専門家ばかりで、理論も実践も積み重ねもない。
聞きかじったもので上手く行くほど、現象は単純ではない。
試行錯誤して、仮説と検証を繰り返す現場が、最先端。
人間のカラダは、いかにして使われることを想定して設計されたか、進化してきたのか。
合っている、間違っているは、カラダが教えてくれる。
失ったものを取り戻す道は、まだまだ入り口。
いくつかのことを意識するだけで、全身のエネルギーを使った感じはあっても、2日間で脚のダメージと疲労感はほぼゼロ。
これは行けるか!?
そんなことを考えた週末でした。