ロスを減らせ!!発想の転換
今年も箱根駅伝が終わりました。
ま、トータルで言えば要所要所の半分ぐらいしか観てないけど…
分析には時間を掛けたいので、後日ゆっくり観る事として、
ナイキのヴェイパーフライネクスト%を履いた選手が、全体のおよそ85%。
他のメーカーのシューズは、各区間で数人ずつ。
10区間中、9区間でヴェイパーフライを履いた選手が区間新、区間賞を獲得。
なーんて言うと、何てスゴイシューズなんだ!!!
ってなっちゃうのは、最低だなって思う。
シューズが走るんじゃない。
シューズを置いておいても、勝手に進むわけじゃない。
既成概念を疑い、固定観念を打ちこわし、
自分を変える事に打ち込み続けてきた選手達が、何より素晴らしい。
道具の進化よりも、メンタリティ、
トレーニング法、コンディション調整なんかを含め、
あらゆる面で一昔前と取り組みが変わっている。
シューズに推進力は無い。
動力は搭載していない。
ランナーが地面に与えた反力を、どんな形で戻すのか。
つまるところ、シューズの性能の差、はこの言葉に集約される。
与えた反力以上の力は、絶対に返って来ない。
ナイキのヴェイパーフライが、どんな構造と機能があるか。
それは、以前書いたシリーズにまとめてある。
未だにカーボンプレートの反発で走るという解説をする記事や、
またそう言った理解をしている人を見るけれど、そこは改めてもらいたい。
プレートはガイド役。
シーソーの板みたいなもの。
今まで多くのメーカーが、シューズの反発力を高めよう、
という開発の方向性で進んできた。
一方でナイキは、エネルギーロスを減らす方が、
結果的にプラスになる事に気が付いた。
それが、転がる動き、ローリングを誘導するという方向性。
これまで無駄にしてきた「位置エネルギー」の取りこぼしを、
出来る限り拾う事で、
ダメージの軽減、スタミナの温存、スピードの向上になり、
結果的に記録ラッシュをサポートした。
選手達が進化した上で、シューズもそれに追いついてきた。
無駄なことをするな。
何でもそうだ。
徒労と時間の無駄に、成果は無い。
ただ、無駄か無駄じゃないかは、なかなかその時には分からない事もある。
良い時代になったなと思うのは、
明らかな無駄は淘汰され、排除しやすい世の中になったという事。
僕も「テメー、このヤロウ!」と、
無駄を推進している「思考停止派」に殴り込める年齢になった。
(またの名をトラブルメーカーという)
大事なものを奪っている、無駄を無くせ。
箱根駅伝とシューズ開発、生き方、働き方、経営まで、
ぜーんぶつながっている。