チリ人間的な視点
チリも積もれば山となる。
誰もが知っているこの言葉。
知っていながらも、ないがしろにしているこの言葉。
様々なカラダの不調において、悩ましいのが肥満だ。
整体しようにも、何かと相談受けようとも、「まず痩せないと死ぬよ」というケースだって少なくないのだ。
そんなに蓄えて、まだ食うのかと、突っ込みたくなる。
僕のアンテナがそうなっているだけかもしれないけれど、買い物に行ってもアメリカンな太り方をしている日本人が増えている。
食生活が恐ろしい。
どうしたらそんなカラダになるのか、不思議で仕方ない。
いや、不思議なことなんてない。
これこそ、チリが積もりに積もったものだ。
例えば、1年で5kg太ったとすると、脂肪1kgは7000㎉なので35000㎉増えたことになるので、35000㎉÷365=96㎉になる。
1日96㎉余っただけでも、毎日となると年間で5kgも増える。
ちなみに96㎉となると、
それぞれ小さなお茶碗でご飯半分、
コンビニのパンで3分の1、
ハンバーガーで3分の1程度になる。
お金が貯まらないのに脂肪が溜まっている人は、ほぼ例外なく菓子パンを食事だと思っている。
菓子パンは菓子であって、パンではない。
見方を変えれば、お金を脂肪として蓄えているのは、緊急時に生きるためのエネルギーとして使えるので賢い選択であるとも言えるかもしれない。
しかし、食べるモノが無くなった際に真っ先に文句と不調を訴えるのは、肥満体型の人なのは残念なことだ。
量でいえば、手のひらに軽く乗る程度のものに過ぎない。
それでも、余ればそれだけぜい肉として増えていく。
96㎉を消費するのはそう大変なことではない。
ちょっとカラダを動かすだけでいい。
それか、もう一口、もうふた口をやめればいい。
そう考えると、5kgのダイエットだって難しくない。
カラダに蓄えてあるものを使わずに、過剰に食べていたら、やがて病気になる。
それでもまだ、食べ続けるのは狂気の沙汰だ。
一回ごとのチリは、大きくないかもしれない。
積もったチリはやがて大きな山となり、自分に返ってくる。
どうせなら、マイナスのチリの山は少なくして、プラスのチリの山を積み上げたい。
全ては日々の心掛けである。
生活習慣は、真摯に見直していかねばならない。
年齢のせい、仕事のせいでは済まされないのだ。
チリニンゲンのムラタでした。