山開きの前に高度順化
静岡県側の富士登山ルートでは、明日から山開きとなる。
富士宮、須走のルートではマイカー規制が敷かれるため、登山口まで行くのがめんどくさくなる。
富士登山競走は富士吉田口だし、富士登山駅伝は御殿場口が舞台。
マイカー規制は現地練習には支障が無いと思いきや、高度順化や脚作りがしやすいので地力をつける練習向きではある。
だから、マイカー規制は無い方が嬉しいものである。
でも、今日なら富士宮口は5合目まで車で行ける。
表向きはまだ閉山期間という事になってはいるけど、山小屋は全て営業しているし、駐車場が満杯になるくらい登山客は既に多い。
せっかくなので、ぶらっと富士宮口から登ってきた。
ちなみに、富士山に登ると言えば、世間的にはほぼ富士宮口からの登山を指す。
スタートの標高が高く、登山道も整備されていて、距離が一番短い。
何も持たずに登れるのが富士宮ルートの良さであるけれど、途中困っている人が居たり天候の急変があるかもしれないので、500mlの水を2本と防寒着、食料と財布とスマホをザックに詰めて駆けだした。
途中で沢山の方に道を譲ってもらいながら、1時間13分34秒で山頂着。
何人もの方が「登山競走出るのー?」「駅伝ー?」という声を掛けて下さり、その度に「両方ですー!笑」というやり取りをした。
まだまだ高度順化も進んでいないし、登りのカラダ作りは道半ばである。
カラダを慣らすつもりで登ったけれど、3000m以上はしばらく来ていなかった。
山頂に着いてから久々に口の中が血の味になる感覚を味わう。
酸素濃度は14%程と言われているので、駆け上がってくれば肺も充血して血の味がしてくる。
いくら心肺機能を鍛えても、脚筋力を高めても、高地の環境がカラダに与える生理的影響が一番効く。
山登りからマラソンを初めて、今度富士登山競走に出るという静岡市の方は、富士宮口から2本目を登ってきていた。
スゴイの一言に尽きる。
この方とはしばらくお話をさせて頂いて、結構身近な方だということがわかった。
山頂で浅間大社にお参りをして、せっかくだから持ってきたもの食べて、いざ下山。
下りの技術練習も大事。
2回程転びながらも、止まることなく体勢を立て直して下って来れた。
登山客も多いので、スピードは抑えつつ下りは35分4秒。
山頂は空気も心地よかったのに、下界に戻ると高温多湿でジメジメしていた。
山頂ではヘリが飛んでいたり、休憩して参拝する人が沢山いたり、
停めた車のそばでバンビちゃんがお食事中だったり、
富士山に居たのは2時間弱だったけれど色んな事があった。
明日以降は、御殿場口からの現地練習。
スケジュール管理、時間管理でやりくりする。
運転しながら考えたのは、血の味がする練習って、最近していないということ。
鬼岩寺の階段でどんなに苦しくても血の味はしない。
強くなるには、「血の味」がキーかもしれない。