2020年は細菌を飼いならす
今年のトレーニングの締めくくりは、30km走(3km×10周)。
30km走は3年に1回やるかやらないかぐらい。
一番苦手なやつ。
でも、今日はメンバーにも恵まれ、天候にも恵まれ、
初めてまともに走り切る事ができた。
タイムは1時間47分ぐらい?
47分切ったか切らないかぐらい。
時計を止めたつもりが、止まってなくて、
ラスト1kmのラップが伸びてしまった。
30km走前でも、もちろん朝はラードコーヒー(ラテ)。
最近はショウガパウダーが手に入ったのでそれも入れて、
黙って飲めば「ジンジャーラテ」になっている。
スパイスが効いたコーヒーは、寒い時に美味しい。
ラードを始めたきっかけは、
エネルギー代謝の仕組みから、食生活をシンプルにする事を考えたからだ。
現代の栄養学の矛盾点や盲点を突いて、自分の体を使って実験してみた。
かれこれ丸4年、摂取基準を遥かに上回る脂質を毎日摂取し続けている。
ラードを摂り始めて最初の1週間ぐらいは、とにかくお腹が緩くなった。
ピーピーのシャーシャーである。
もよおしてから、門を叩くまでが音速。
ノックが超強い。
場合によっては、門から数滴コンニチハしちゃうぐらい。
ウ〇コ出ちゃったって奥さんに言えなくて、
黙ってパンツ洗って洗濯機に放り込んで、知らんぷりしたよね。
でも、緩かったのは最初だけ。
その後は、量を増やしても、下さなくなった。
なぜか?
何が起こったか?
その前に、どんなにお腹が緩くなっても、
ラードをやめなかった自分を褒めたい。
(15kgを缶で買ってしまい、後戻りできなくなった…)
何事も、最初の勢い、発射角度が大事!!!
1週間やそこらで、体質が変わるわけがない。
仮説の域を出ないが、腸内細菌の働きや種類に、変化があったのだと考えている。
実は、最初からそれも狙っていた。
胆汁や膵液の消化酵素で脂質を分解し切れなくても、
腸内細菌が脂質を分解できるようになれば下さなくなるし、
エネルギーとしての利用や、
栄養素も作り出す事ができるんじゃないか。
どんな菌が、どんな働きをしているか。
これがキーポイントなのだと。
最近では腸が脳をコントロールしているとも言うぐらい、
腸の重要性も認識されてきた。
発生学的にも、細胞分裂の過程で、まず消化器官が出来てから、
脳神経系、様々な運動器が出来上がっていく。
今も、腸のコンディションを常に脳がタイムラグゼロで見守っていて、
その状態が体調の良し悪しになっている。
もっと細かく見れば、腸のコンディションというのは、
腸内細菌のコンディションなんじゃないか、ということ。
僕らは腸内細菌に支配されていて、
腸内細菌が食べたい物を食べたいと思い、
腸内細菌が嫌がるものを避け、
合わない時には、お腹が痛くなるのではないか。
一言で言えば、腸内細菌に操縦されてるんじゃないか、って言う話。
ハリガネムシがカマキリを操ってるのと同じ。
合わないもの食べたり、食あたりの後って、
大雨の後の用水路みたいに腸が一掃されて、
そこに住んでた住人たちがスッカラカンになっちゃう。
みたいな感覚になる出来事が、今年は何度かあった。
菌が復活してくるまでは、本調子にならない。
「発酵文化人類学」という本を読んだら、
僕らを作ってるのが菌やカビで、切っても切れない縁がある事が分かってきた。
この本は今年のトップ3に入る位面白い本だが、専門書ではない。
暮らし、文化、社会、テクノロジーを愉快に学べる本だ。
もっと突っ込んだ本が「土と内臓」という一冊。
僕はこれを、来年の課題図書にしようと思っている。
20回は読もう。
僕らの体は、ひとつの生態系として機能している。
体作り、健康管理は、ガーデニングなんじゃないか。
来年は、一言目には「菌」、
二言目には「菌」というアウトプットをするかもしれない。
またかよと思わずに、付き合って欲しい。
長々と、失礼しました。
現時点で言える事は、炭水化物抜きと加工食品は、細菌の環境を悪くするという事。
ではまた。