走ること、生きること
何となく面白そうだなと、読んでおこうかなと、
軽い気持ちで読み始めた1冊。
フォトエッセイなので、大きさの割に薄く、文章の量も少なくサラッと読める。
『走ること、生きること 強く幸福でバランスのとれたランナーになるために』
著者:エミリー・フォースバーグ
写真:キリアン・ジョルネ
翻訳:児島修
世にランニング関係の本は数多あれど、これは本質だなと感じるモノは少ない。
特に練習法やフォームを扱ったものや、栄養学的なものは、うわすべりしている。
出ては消え、埋もれ、長く読み継がれるものは少ない。
そんなジャンルの中で、この本はスゴイ本。
一線を画している。
少ない文章の中に、大事な事がギュッと詰まっている。
枝葉の所は削ぎ落とされていて、コアだけがまとめられている。
これだけあればいい。
何回も読み返す価値がある。
少ない言葉で、多くを語っている。
今後何年経っても、僕の中ではバイブルのひとつになるだろう。
「強く、幸福で、バランスのとれたランナーになるために」
という副題の通り、一貫して、しなやかに強く生きる考え方が綴られている。
悩めるランナーが多い中で、
世界トップクラスのスカイランナーが、いかにシンプルな事を大切にしているか。
複雑で難しいことではなく、スッキリとしたビジョンを持っていることがわかる。
ワンセンテンスごとに、とてつもない価値込められた一冊。
どう読み解くかは、あなた次第。