緊張関係を継続する
米軍基地や北方領土の話ではない。
筋肉の話である。
日本人は筋肉が好きである。
いや、日本だけに留まらない。
人類は筋肉が好きである。
男は筋骨隆々な姿に憧れ、女性もまたマッチョマンは嫌いではないし、
締まった筋肉を手に入れたいと思うものだ。
シュワちゃんが世界的に有名な俳優になったのも、筋肉があってこそだった。
筋肉というのは、カラダの構成材料でありながら、意思をもった生き物と言ってもいい。
注意深く、段階を踏んで動き方を教え込んでいけば、必ず優秀な働きをしてくれる。
ひとつひとつの動きや、力の出し方を記憶する能力がある。
一方で、時間が経てば覚えたものを忘れるという性質も持っている。
繰り返し教え込まれたものも、一定の時間放置しておけば忘れてしまう。
まさに、筋肉そのものも脳と同じような性質を持っている。
動き方を教え込まれていた時には「張り」のあった筋肉も、放置されると緩くなってくる。
ピンピンに張られていた糸がたわむイメージである。
やがて、たわみ切った状態が続くと、筋張ってきてビーフジャーキーのようになる。
たわんだ糸のような筋肉でも、ビーフジャーキーのような筋肉でも、
骨を動かすには不都合である。
骨を自在に動かすためには、張らず緩めずの緊張状態がベストなのだ。
張り過ぎもまた、故障や怪我の原因になる。
そのカラダのダルさは、筋肉の張り過ぎから来ているのか、
それともたわみ過ぎから来ているのか。
この違いは大きい。
特に、たわみ過ぎやビーフジャーキー化した筋肉は放置していて良くなることはまずない。
筋肉とは緊張状態を維持する関係性が必要なのである。
いいカラダで今年を終えて、いいカラダで新年を迎えましょ。
整体屋のむらたでした。