終わりが無いもの

生きている限り、終わりが無いものがある。
例えば、食事。
今日食べたら、あと1カ月は大丈夫。
なんてことはできなくはないが、あまり現実的でない。
メリットよりも、デメリットしか思い浮かばない。
久しぶりにあった人に、痩せたねと言われるどころか、
病気なんじゃないかと心配されるだろう。
生きている限り、食事は欠かせない。
1食か、2食か、3食かそれ以上か、いくら食べても、
食いだめはできない。
睡眠だってそうだ。
今のうちに寝ておこうというのは出来る。
沢山寝たら頭も働くが、それでもせいぜい16時間ぐらいが限度。
24時間寝ないとか、48時間中6時間しか寝ないとか、なかなかのしんどさだった。
3日も寝ないというと、酩酊状態に近い。
生きている限り、毎日寝ないとダメだ。
寝だめはできない。
その他に、歯磨きもそう。
今日磨いたら、1週間は大丈夫なんてことはない。
1日に3回、5回ぐらい磨いたっていいだろう。
運動だってそうだ。
休んで回復するというのもトレーニングサイクルのひとつであるが、
そのサイクル自体を止めてしまえば、
体力水準や身体技術はすぐに下降していく。
運動習慣が無ければ、身体機能はひたすら落ちていく。
整体もそう。
自分の体とは、一生の付き合いだ。
歯磨きが死ぬまで続くように、
体は一生動くように手をかけなければならない。
どれぐらいやればいいとか、
いつまでやればいいなんてものは、ない。
自分の体を終わらせたいなら話は別だけど…
当たり前ながら、維持するには、続けなければならない。
今より良くなるためには、続けなければならない。
悪くなるには、続けなければいい。
どっちがいいかは、自分で選べばいい。
人生、代償を払えば、大抵のものは手に入る。
時間をかける、
労力をかける、
お金をかける。
過程を楽しむ。
代償っていう言葉の響きが、日本語としてややネガティブだけど、
ようはフェアトレードなのだ。
過程を楽しみながら欲しいものが実現できるなんて、
ちょっとテイクが過ぎるぐらいだ。
体のケアに通過点や目標地点はあるが、ゴールは無い。
より良くなることを目指し続ける。
終わりはないのである。