姿勢ポジショニングラボ
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4月、5月と微妙に噛み合わなくなった体の感覚。
頑張る程に、疲労感とダメージが溜まる。
歯車がハマらないので、模索する日々が続いていた。
1月、2月と今年は本当によく走れていて、3月下旬に崩れ出した。
崩れ出したものを戻せなかったのは、
なぜ走れていたのかを、理解し切れていなかったからだ。
1月、2月は、つかんだ感覚だけで押していた。
猛烈な向かい風の中で走る事で、効率的に走るコツが身に付く。
それが、風が弱まる季節になると、急に見失ってしまう。
感覚は冴えている時は強いが、失いやすい。
ミズグチメソッドを取り入れて、5月から少しずつ方向修正されてきた。
先々週にフォームチェックをしてもらい、改善点を洗い出して、
それが先週からようやく馴染んできた。
15日のエコパの5000mは、修正が追いつかなくて、随分よろしくない状態だったと思う。
馴染んできたと言っても、歯車が噛み合ってきたと感じたのは6月19日の事だ。
そこから、一気に楽に走る感覚が掴めてきて、
昨日のタフなレースも、ダメージ無し。
疲労感はあれど、どこも痛くない。
ここしばらくいけなかったなと感じるのは、上体が反り過ぎていた事。
反った体は、着地の衝撃を受け止める事も、
各関節が連動して転がる動きを紡ぐことも出来ない。
だから脚に来る。
また、反りが入ると、呼吸が苦しくなる。
お腹にたわみを作ってあげて息を吸うのと比べると、
反りが入った時の吸えなさに悲しくなる。
腹腔にたわむスペースが無いと、胸腔の動きが妨げられる。
久々に、良い感覚が戻ってきた。
着地の衝撃吸収と、呼吸が連動していて、
同時に腹腔で衝撃吸収できる骨盤のポジショニングは、
足が転がる動きから生まれる推進力を妨げない。
体の動きのイメージが、一気につながってきた。
以前から、人の体は前かがみで潰れてくるのではなく、
ヘソが前に出るスウェーバックで潰れてくるのだと説いてきた。
反りが強くなれば、腹腔が前にせり出し、胸腔は圧迫されて胸椎が動かなくなり、
バランスを取るために頭が前に出た姿勢になる。
こうして上から潰された姿勢は、大腿四頭筋を引き伸ばし、膝関節を変形させる。
腰椎の前弯は消失、腰仙関節と仙腸関節の可動も消失する。
姿勢が悪い、猫背を何とかしたいと思っている人のほとんどは、反り過ぎている。
反り過ぎて、腹腔に乗っかれていない。
また、整体師がこれが良い姿勢ですって説いている場合に多いのは、
脊柱起立筋を緊張させて座らせたり、胸を張らせて立たせる姿勢。
それで何時間も居れる?
直ぐに動けるの?
一番アウトなやつ。
大事なのは、お腹の中にあるバランスボールに、乗っかっちゃう感覚。
大きな風船に、体を預けるような感覚。
無駄な力を使わないで、リラックスして、自由に動ける。
僕はよく、反り過ぎている人には「お尻を3センチ後ろに引く」って伝えてきた。
反り過ぎている分、負荷を減らしてあげるためだ。
良い姿勢とは何か。
何が良くて、何がダメか。
それが体系的に説明できて、再現性と普遍性のあるアドバイスが出来る専門家は、本当に数少ない。
日常生活も、仕事もスポーツも、同じ姿勢で戦える。
もっと楽に、もっと美しく、もっと機能的に体は動く。
子どもなら、発達・成長のため、
大人は生涯の健康のため。
姿勢のポジショニングが、明暗を分ける。
走る事は、こうして整体の施術と見立てに還元される。
臨床で見出したことは、また走りで検証にかける。
健康で機能的に動く体を生涯で維持するための姿勢、
ゴリゴリにスポーツを競技でやるために必要な姿勢は、全く同じで変わらないのだ。
でも、こうして文面だけじゃイメージが伝わらない。
書き足りないし、まだ見えていない所もある。
僕は最終的に、今日のこの記事をもっと発展させた本を書くつもりだ。
イラスト、写真も沢山つけて、動画も作る。
学校や部活で、バンバンと講習もやる。
子ども達の未来のためと、指導者に未来のある人間を潰させないため。
体が動く気持ち良さを、みんなで味わおうぜ!