原理原則以外通用しない
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当たり前、
常識、
疑う余地の無いもの、
当然の価値観、
前例を踏襲した考え方、
それが既成概念。
ピッチャーは肩を冷やすな!
プールなんてもってのほかだ!!
と日本で言われていたその昔、
アメリカでは投球後にアイシングをして、
毛細血管からの出血と炎症を防ぐケアが常識になっていた。
桑田さんがアイシングを日本に取り入れて、投げた後に肩を冷やしたら、
今度はアイシングをしないのは非常識だとばかりに、みんな肩を冷やすようになった。
捻挫や打撲後の応急処置である「RICE(安静、冷却、圧迫、挙上」の応用で、
使った後や受傷後はとにかく冷やせ!というのが日本に浸透した。
冷やさないとダメ、それが当たり前になった。
肩は冷やしたらダメだから、体育の水泳の授業はピッチャーは見学。
そんな時代があって、それを高校野球の監督が目の色変えてマジで言ってたわけだ。
イタイ、イタ過ぎる。
次は、「そんな事あったよね、今はアイシングが常識だよね」って、
聞きかじってきたアイシングを、日本全国でもう30年やってる。
その間に、体のケアや応急処置の考え方や解明は随分と進んでいて、
「冷やす必要なくね?」
という事に気が付き出した。
従来なら冷やす事が回復を早めるとされてきたけれど、
どうもそうじゃない。
冷やす事で炎症を抑えても、冷やすのをやめたら炎症は起こる。
炎症反応が無いと、体は自分を治せない。
冷やすことが、治癒のプロセスを先延ばしにして、回復を遅らせる事になる。
炎症は必要なのだ。
だから、RICE処置の冷却も、必須ではない。
冷やしたからって、回復は早まらない。
冷やす事で痛覚を鈍くして、痛みを和らげることは出来るけれども、
その後結局は炎症が起こるので、冷やすのやめたら同じように痛い。
冷やし続けると永遠に治らないので、
「冷やす必要なくね?」
という事になる。
アイシングは絶対と考えてる指導者が、今度はイタイ。
残念ながらそれが現実で、目の前にある体の中で起こっている、治癒のメカニズムである。
元来、日本人は緻密に計算したり、原理を解明したりして、
試行錯誤を重ねた研究が得意な民族であった。
それが、スポーツや教育の現場では特に、
誰かにガイドラインを示してもらわないと、
指導する側が行動できないようになっている。
モノサシを与えてもらわないと、判断できない。
考えているようで、全然考えていない。
誰かが言ってた事を引っ張ってきて、それっぽくしてるだけ。
なぜ、そうするのか。
どうして、こうなるのか。
だから、どうするのか。
ハッキリ言って、それを考えてる指導者に、会った事が無い。
あれが良い、これが良いって、方法論ばかり持ってくるか、
アップデートされない植え付けられた既成概念を、また植え付けてる。
考えないで上手くいく事なんて、無いよ。
考えてない指導者が、考えてプレーさせることはできないでしょ。
正しく生きるよりも、賢く生きないと。
その正しさは、正しくないのかもしれないのだから。