内臓の働きが背骨に出る
11日の日曜日に急に体調が悪くなり、昨日の午前中まで戦っていた。
風邪の症状(喉の痛みや咳や痰)が無いのに、熱と全身の関節痛に襲われた。
症状は日に日に軽くなりつつも、みぞおちが締め付けられる痛みだけが残り、昨日ようやくかかりつけの病院に行った。
診断は急性の胃腸炎だった。
触診で胃も腸にも明らかに圧痛があった。
お通じは普通なので、胃腸炎と思わなかったのが対処の遅さにつながった。
胃腸炎と聞けば、心当たりがある。
家族の中で自分だけ、加熱した方がいいものを生で食べた。
ようは食あたりだ。
日頃の行いが悪かったのだ。
調子を崩してから、お腹の張り感が抜けなくなった。
胃腸が炎症を起こして腫れるわけで、お腹の圧が上がる。
お腹の圧が上がったら、仙骨が圧迫されて仰向けで寝る時に床への辺りが強くなり、腰が痛くなった。
仙骨が変位したら、背中全体のこわばりが出るようになった。
また、胃に横隔膜と肺が圧迫されることで、呼吸が苦しくなった。
息を深く吸うと胃と反発するので、胃も痛くなった。
胃と肺がケンカするので、圧の逃げ場として胸椎(肩甲骨の間の辺り)が猛烈に痛くなった。
内臓の炎症で筋骨格にでる症状を、自分自身で経験したことは無かったので、最初は自分自身のカラダに何が起こっているか、全く理解できなかった。
胃腸炎でそこまで全身に広がった影響が、1錠の整腸剤で激減した。
2回目に整腸剤を飲んだ時には、肩甲骨周りの痛みも呼吸の苦しさも、腰の痛みも消え去った。
お腹が異様に張ったのも自然になり、
腹圧が減って仙骨が元に戻るのも感じることができた。
カラダの状態が回復して、ようやく自分のカラダに何が起こっていたかが、整理できて理解できた。
内臓同士の滑りや腹膜の癒着が、体幹や四肢の動きに影響を及ぼすという認識が甘かったのだ。
体幹部や四肢の様々な症状でも、内臓由来というのを見落としてしまえば対症療法に過ぎず、根本的な解決にはならない。
今回自分が食あたりになったことで、内臓の滑りや腹腔圧に問題があって起こる脊柱や四肢の症状は、相当な割合で存在しているのではないかと思うようになった。
もっともっとよくカラダをよく診て、根本的な改善点を見抜く目を養わなければならない。
数日間苦しんで痛い目を見た代わりに、大事なことに気が付かせてもらった。
食あたりも、ラッキーだったかもしれない。
転んでもタダでは起きないどころか、大収穫の胃腸炎だった。