休む時・頑張る時
昨日の事だ。
キロ4分で30キロやろうとスタートした。
このペースならジョグも同然なので、後半は自然とペースアップして、
2時間は掛からずにサラッと終えるつもりだった。
ところが、23キロでリタイアした。
全然ペースが上がらない、両足の小指のマメが痛い。
集中できなくなって、イライラしてやめた。
15キロの往復だったので、残りも走って戻らなければならない。
サラッと戻るつもりが、ゆっくりでも走れなくなった。
歩くのもやっと。
脚が動かないのではない。
マメ以外はどこも痛くない。
エネルギー切れでもない。
動いているのに、異様に眠い。
疲労のピークだった。
島田大井川マラソンの後も、全くオフ無しで杓子山トレイルの連戦。
その後もオフ無しで、昨日まで走ってきた。
日に日に筋肉痛の度合いは下がっていたので、
30キロぐらい行けると踏んでいたのに、蓄積された疲労で自滅した。
これまで何度も、休む事で人は強くなるって、書いてきたのに。
お腹が良くなった9月、10月は、スキマの時間を全てつぎ込んで走った。
走り込みが増えてくるにつれて、体が段々できてきて、
トラックの練習や、距離にも対応できるようになっていった。
これを11月も重ねていくプランだったけれど、
方針を変えなければならないなと、昨日潰れて思い知った。
9月、10月は距離をひたすら伸ばしていき、
ジョグのペースも、その時に上げられる上限まで上げていた。
これはこれで、ベース作りにはとても良かった。
9月は480キロぐらい。
10月は630キロぐらい。
でも、このままでは、頭打ちになる。
フルを2時間30分そこそこぐらいで走れても、
せいぜいそこまでだろう。
これまで負荷を掛け続けて、疲労耐性は上がっている。
ただ、1週間の中で、キーになるセッションで十分に体が動くコンディションにならない。
程々のコンディションのせいで、スピードも距離も、伸びていかない。
壁を押す事ができない。
僕はゆっくり走るのが苦手だ。
その時に走れるペースで、どんどん押して行きたくなる。
ゆるいと不安なのだ。
ある程度スピードに乗っていないと、怖いのだ。
そのせいで、体はいつも程々にしか動かない。
その時のスピードのキツさ、脚のしんどさは、走力の壁ではなく、
疲労が邪魔をして、能力を伸ばす領域まで、足を踏み込めなくさせている。
レースはいつ走っても同じぐらいで、大外しもしないが、大当たりも無い。
10年ぐらい、ほぼ高速ジョグだけしかしてこなかった結果である。
僕はこれを大いに反省している。
疲労が邪魔している苦しさと戦っても、何の成長も無い。
実質の伴わない苦しさを乗り越えても、それは虚構に過ぎない。
その努力感に陶酔するのは、カッコ悪い。
週2~3回のキーになるセッションのために、
それ以外の日はペースを抑え込む。
スピードを上げて長い距離を走れる、体力を貯めるのだ。
わざと、ゆっくり、ゆっくり走る。
低速でスピードを抑え込みながら、体の使い方を練習する。
コンディションを整えた上で、トラックやロングのセッションに挑む。
体が温まったら、直ぐにジョグをキロ4分や3分台に上げていたけれど、
これからはキロ6分~5分半で。
体が回復できれば、インターバルのペースも本数も上がる、ロング走の距離も増やせる。
走れなくなって、歩けなくなって、朦朧とする意識の中で、
そろそろ見直すタイミングだと体が教えてくれた。
今から、福岡国際マラソンまで、まだ間に合う。
できなかったこと、やれるようになるぞ。