そろそろ、ヴェイパーフライの話をしようじゃないか②
「クレイジージャーニー」に出る事を目標に生きてきたのに、
番組が放送打ち切りになって、途方に暮れているムラタです。
この際、「マツコの知らない世界」に鞍替えしようか。
どーでもいい?
え?何の話だっけ?
あ、そうそう、ヴェイパーフライがテーマだった。
まだ序章にしか過ぎないのに、既に大反響を頂いております。
では、どうでもよくない話を進めて参ります。
今日は、ヴェイパーフライの反発について。
ヴェイパーが批判される理由として、
カーボンプレートと、ズームXフォームの組み合わせによる「高反発」が挙げられる。
この2つの素材の組み合わせが、推進力を生み出している・・・
というのは、実は大きな勘違い。
カーボンプレートと厚底の構造が、イメージと理解を歪めている。
結論から言うと、カーボンプレートもズームXも、全く推進力を生み出さない。
思い出して欲しい。
この地球上では、与えたエネルギーしか返ってこないという事を。
10の力で押したものが、15になって返ってくる事はあり得ない。
ランナーが地面に与えた力が、
ヴェイパーフライというシューズを介して、
増幅するなんてことは、絶対にあり得ない。
運動の第3法則「作用・反作用の法則」である。
運動とは、物理学だ。
中学校物理。
最低限、これを忘れないで欲しい。
ヴェイパーフライ論議では、この法則を置き去りにしているばかりに、
とんでもない方向に話が進んでいる事がある(というか、ほとんどがそう)。
ヴェイパーフライは、反則でもドーピングシューズでもない。
では、なぜヴェイパーフライと従来のシューズは、見過ごせない程の差があるのか。
その差は、接地反力のリターン率の問題と、カーボンプレートとズームXの「形状」にある。
カーボンプレートが押し曲げられて、
その反発で進むという勘違いが蔓延っているが、そうではない。
あんなペラペラのプレートで、何千何万回も跳ねるという発想がどうかしてる。
フォアフットじゃないと履きこなせないとか、
履き手を選ぶとか、そいうった勘違いも、プレートの役割の勘違いから来ているようだ。
カーボンプレートの役割は、ガイド役だ。
プレートが、転がる動きを阻害しないように、案内してくれている。
ヴェイパーフライのプレートは転がりを作るのに対して、
従来の薄底のマラソンシューズは、反発を追究してきた。
反発力とクッション性という、
相容れないものの絶妙な融合こそが正解であると、
信じてきたのがこれまでの薄底のシューズ。
実は、それが人の体にデザインされた動きを阻害し、ロスを生んでいた。
次回は、もう少し反発について書いてみたい。
続く。