悪夢と予知夢

7月27日は、第71回富士登山競走に出場する。
昨年の3時間7分27秒(23位)の成績は、タイムも順位も内容も納得できていない。
今年こそ3時間切りと10位以内を達成したい。
今年はギリギリでスペシャルナンバーカードをもらうことが出来たが、
「20」という数字は、僕の前には実力も実績も上の選手が19人居るということ。
更に一般枠にも強者はウジャウジャ居て、10位以内は熾烈の中の熾烈な争いだ。
流石にジャパンクラスの大会の壁は厚い。
大会がいよいよ今週に迫って来ると、意識しなくても徐々に集中の度合いが高まって来る。
昨日は大会当日の、スタート直前の夢を見た。
夢とは思えない夢で、僕は完全に本番だと思い込んでいる。
ウォーミングアップを済ませて、着替えてスタートの準備をしていると、
ゼッケンと計測チップを忘れたことに気が付いた。
ゼッケンとチップが無ければ、スタートラインに立てない!!
成績すら残らない。
失格、試合終了である。
家のクローゼットの角に一式まとめて置いたまま、荷造りする時に入れ忘れたのを思い出した。
自分自身を呪いたくなる。
富士吉田市役所から家までは、どんなに飛ばしても2時間は掛かる。
しかし、スタートまであと15分。
どうする!?
どうする!?
とりあえず大会本部に駆け込んで、どうにかならないかと掛け合ってみる。
でも、その場にいるのは寝ぼけたようなワカゾーで、
「いやー、無理っすね~」としか言わない。
コイツ事の重大さを分かってない!!!
悪いのは100%自分だが、そっけない答えに殺意すら覚える。
ヤバい!
ヤバい!
ヤバい!
慌てふためいているうちに、目が覚める。
目覚めたばかりなのに、眠気を一切感じないくらいに焦っていて、
夢だったのかと理解するまでに数秒を要した。
いやー、マジで夢で良かったぜ!!!!!
普段は見た夢をほとんど覚えていないのに、こればかりは強烈に覚えていた。
荷造りと確認のために、早めに準備しよう。
危険予知ための有難い夢だっと考えよう。
潜在意識の中では、様々なことが揺れ動いている。
こうして目にしている世界は、氷山の一角にしか過ぎない。