みんな同じ動きとリズムになる
正月休みもそろそろ終わり。
世間様も段々始動して、日常が戻ってくる頃だろう。
毎年、終始注目して観る箱根駅伝。
今年は順位をあまり観ていなかった。
箱根駅伝の展開や順位よりも、気になったのは選手の動き。
2018年、マラソンの世界記録、日本記録、世界中の賞金レースで、
勝ち続けたナイキのヴェイパーフライ4%FK。
今年の箱根でも、全出場選手のおよそ4割が履き、
新記録の7割がヴェイパーフライで作られたと言われている。
ニューイヤー駅伝でも、ほとんどの選手が履いていた。
高発泡で軽量化されたソールと、
フルレングスのカーボンプレートが生み出す推進力。
履きこなせる走力を持った選手が履けば、必ず結果が出る。
ヴェイパーフライを履いた選手達は、皆同じ動きをする。
同じリズム、同じ跳ね方、同じストロークで走らされる。
しっかり足元が見えなくても、この選手はヴェイパーフライ履いてるなと、分かる。
そこまで動きが変わるシューズが、かつてあっただろうか。
骨格、筋力が異なれば、効率的なフォームだって変わる。
にも関わらず、ヴェイパーフライを履いた選手は、動き、リズムが揃ってくる。
面白い。
面白すぎて、箱根駅伝の順位がどうでもよくなった程だ。
大量生産できないので、店頭販売は抽選が普通。
入荷と同時に完売。
ネットオークションやフリマアプリで転売されて、もはや定価では買えないのが常識となっている。
しかし、ヴェイパーフライFKのダウンシフトモデルのズームフライFKは、
かなり潤沢に在庫が出回るようになったので、
そろそろ僕も履いてみようと、初詣のついでによく行く店へ行ってみた。
店員さんとちょろっと話をして、ズームフライを出してもらう。
27.5か、28cmが自分のサイズ。
以前はナイキは28cmもギリギリだったのに、最近は27.5cmも履けるようになった。
ダウンシフトモデルでも、感触は悪くない。
これなら、十分使える。
と思ったら店員さんが「ヴェイパーフライ履いてみますか?」と一言。
えっ!?
あるの!?
無い事になってるものが、ある!?
店頭にも並んでないけど、言えば出してくれる!?
「サイズの在庫観てきますね」と超小声で、有難いお言葉。
どうも、転売目的じゃないのと、
フルマラソン2時間半前後の走力があると認めてくれると、裏から出してくれるらしい。
「これは走力が無いと履きこなせない」
店員さんもそう話し、自分に合ったシューズを履いてもらう事を大事にしている姿勢に、プロ意識を感じた。
まさかの定価購入に夢を馳せたけれど、
残念ながら僕のサイズの在庫が無くて、今回はズームフライを仕入れてきた。
廉価版でも、普段レースで履いてるシューズの、倍のお値段(笑)
ヴェイパーフライなら、3倍するところだった。
長めの距離のレースは、しばらくこれで遊ばせてもらおう。
色々収穫がありそうだ。
今年の箱根駅伝は、厚底のナイキ対薄底のアディダスの構図とも見られていた。
結果、ナイキの厚底で戦った東洋大学は往路優勝。
薄底のアディダスで戦った青山学院は、復路優勝。
両方履いてた東海大学は、総合優勝。
この結果も、面白いね。