3年後と10年後

今日のトレーニングが実を結ぶのは、3年後だ。
リディアードのランニングトレーニングには、そう記されている。
3年後か。
そこまで見据えてトレーニングを積むことができる人間が、どれほどいるだろうか。
長くて半年後、時間があるように見える3カ月後、焦る1カ月後。
トレーニングを組み立てるのに、それぐらいの見通しで考えることは多い。
成果はすぐに欲しいもんね。
短期的な見通しができる範囲内で、今やっていることが結果に出る。
そう思えるし、そう思いたい。
人間、見えているものは追えるのだ。
3年後を追うのは、なかなか難しい。
3年もかかるのか。
そんなの、かったるい時代だ。
リディアードのバイブルには、基礎作りには10年掛かるともある。
10年!!!
最短距離で、あっという間に成功できるのがカッコいい時代に、10年だと!?
途方も無い話のように思える。
しかしだ。
僕も大学で硬式野球に一区切りつけて、走り出してから10年だ。
ようやく長い距離を走れるようになってきた。
10年の間に、基礎作りが出来てきたかと言うと、正直そうではない。
むしろ、基礎作りが無かったから、痛い目を見てきた。
色々試して、失敗して、紆余曲折を経て、今がある。
10年失敗を続けて、ようやくまとまってきたと言った方が良いかもしれない。
この10年と、これからの10年は、明らかに違ったものになる。
その手ごたえはある。
思い返してみると、何をするにも、それなりの形になるまで3年はかかる。
最初に蒔いた種が芽を出して、実がつくまでに3年。
小学校3年で野球を始めて、試合で申し分なくプレーできるのは、
早くても5年で、やっぱり3年かけて6年生がいいところ。
キャッチボールができる、トスバッティングができる。
それを習得するのに最低3年はかかる。
今の時代は、直ぐに結果を求めるから、
試合に出る、ヒットを打つってことを、直ぐにできると思ってる。
今日バットを振っても、それが成果になるのは3年後だ。
それぐらい辛抱強く、地力を養わなければ形にならない。
ようやくいっぱしのレベルになるまでに、10年かかるのも同じ。
10年やって、半人前。
いかなるスポーツでもそう。
習い事もそう。
実は、ビジネスも全く同じだ。
走ることだけが3年、10年掛かるんじゃない。
3年、10年の間、コツコツと休まずに練習を重ねて、
できる事、やれる事を繰り返しながら、待てるかどうか。
芽が出る、花が咲く、実を結ぶ、色んな表現があるけれど、
3年どころか、10年どころか、
15年や20年で結果につながることだってある。
その間、待つことができる人間が、どれほどいるだろうか。
このブログの記事だって、影響力が出るまでに、3年、4年掛かる。
3年掛かって、ようやく届くのだ。
今こうして書いている1つの記事が、世に影響を与えるまで3年。
開業前から記事を書き続けていて、ようやくその事に気が付いた。
しかしまぁ、みんな書かなくなったよね。
3年後のために書ける人間は、ほとんどいない。
3年と10年の法則があるのだ。
3年で見える景色、10年で見える景色がある。
僕は野球とランニングで予行演習ができたから、
全く同じスタンスで仕事に打ち込んだ。
今また思うのは、3年後にちゃんと成果が出ることしなけりゃ、意味が無いってこと。
そんな当たり前がわかるまで人は何年も掛かる。
大事なことは、いつもシンプルなんだ。