鏡餅と関節の液
元旦から3日間の間には、例年ほど餅を食べなかった。
冷蔵庫に大量には餅が冷凍されている。
そして、今日は7日。
鏡餅を食べる日だ。
午前中のエネルギー源は、前の晩の夕飯でチャージする(朝は飲み物だけ)ので、七草粥は無し。
昼は寂しく1人で丼飯をかき込み、鏡餅は夕飯に回されることになった。
今夜は我が家は鍋だった。
奥さんが気を利かせて、鏡餅を切って油揚げの巾着に入れて鍋の具にしてくれた。
見た目にも、とても美味しそうに見えた。
夜の施術が終わってから、家族3人がつついた鍋の残りを頂く。
とりあえず、最初に餅入りの巾着から食べた。
油揚げと餅という「油+タンパク質+炭水化物」という組み合わせは最強の美味しさだからだ。
ところが、鍋は熱々なのに巾着の中身の餅はカッチカチだった。
歯が折れるか顎が壊れるかというくらいの硬さだった。
奥さんの陰謀かと思われたが、そんなことを言うと後が怖い。
なぜか巾着入りの餅を食べて思い浮かんだのは、関節液(滑液)のことだ。
カラダの中で動きのある関節は、基本的に「滑膜性関節」といい、
滑膜という袋(関節包)に覆われている。
そして、その袋の中には関節液が入っている。
関節液にはある性質があって、温度と動き(衝撃・振動・圧力)によって硬度が変わる。
温度が高くなると滑らかなサラサラした性状となり、逆に温度が低くなるとドロッとした状態に変化する。
それから、揺さぶられたりして動的な圧力がかかると、滑らかな状態になるが、放置されると低温状態と同じように硬度が増す。
寒い中でじっとしていると、動き出しがギクシャクするのは、関節の中の関節液が硬くなっているからだ。
準備運動で関節を動かすのは、動的圧力と体温上昇の2つで関節液を滑らかにしてカラダの動きを良くするのと同時に、関節を保護する意味がある。
関節を動かさずにストレッチをしても、故障の予防は期待できない。
餅も関節液も、似たような性質があるなと、ふと思ったのだ。
餅だってつきたては柔らかく、時間が経つと硬くなり、熱を加えると柔らかくなる。
油揚げの巾着に入っていた餅は、12月30日から今日まで放置されていたために、
すっかり水分も抜けきってしまい、柔らかくするのに時間がかかった。
人間の関節も同じだ。
関節が動くことで関節液が循環して代謝が生まれる。
関節包にも柔軟性が出ることで、カラダの動きが滑らかになる。
動くためには、動かし続けないと、餅のように硬くなってしまう。
そんなことを考えていたら、またまた食べ過ぎた。
明日の午前中のエネルギーチャージは完璧。
餅の誘惑には勝てない。
明日は「蓮花寺3時間走」開催です。
食べ過ぎの腹もへこむかな。
「からだ工房らくだ」