良い空気の作り方

以前ある人に、「店づくりで大事にしている演出とかありますか?」
と聞かれた。
正直なところ、無い。
あるのは、気遣いだけである。
こんな田んぼの中だから、
民家を借りてやっているから、
お洒落にできない。
カッコいいサロンにはどう頑張ってもならない。
出来るのは、片付け。
もっと言うと、掃除。
それを1日たりとも欠かさないこと。
常に掃除をした環境を作る。
それが僕の、一番大事にしている店づくり。
毎日掃いても、ホコリは溜まる。
集めたら塊になる。
気温、湿度でホコリも落ち方が変わる。
毛の1本も見落とさない。
キレイにしておけば、ゴミにも気が付ける。
これが、お客さんを迎える上で、最低限まずはやっておくこと。
僕はもう、何年もこれを続けている。
掃除をすることが、店側の最低限の準備というのは「姿勢」だけでなく、
実はとても重要な意味がある。
掃除をすると、空間の空気の質が良くなる。
呼吸をした時に、明らかに違いが出る。
掃除をしていない場所、している場所のホコリの数で、
人間は瞬間的にその場の「気」を感じるのだ。
気の正体はホコリである。
悪い気が溜まっている場所は、ホコリが溜まっている。
ホコリが溜まっている場所は、この時期はカビっぽくなる。
人の嗅覚は、その場にあるカビの胞子や粉塵を感知する。
混じり気のある空気が肺に出入りすれば、居心地は悪くなる。
こんな梅雨の時期は、家中カビやすい。
それから車の中も。
車の中は特に狭い空間だから、
掃除機をかけて空気が変わるのも分かりやすい。
マスクよりも、消毒よりも、掃除せい!!
身を置く環境を手入れする。
それが一番健康に良い。
体を整える前に、環境を整える。
何事も、段取りがダイジなのだ。