千切れない千切り
うちの奥さんは、時々会心の一撃を放つ。
何の一撃かというと、天然パワーの一撃だ。
ある時には天然ボ○とも評される、天からのおぼしめしである。
記憶に新しいのは「ワカサギかわはぎ事件」である。
奥「カワハギは皮を剥がないと食べられないんでしょ?」
ム「そうだね」
奥「冷蔵庫にカワハギあるから、皮剥いで」
ム「わかった」
冷蔵庫をいくら探しても、カワハギは見つからない。
ム「カワハギ無いよ」
奥「あるじゃん、ほら」
と言って出てきたのは「ワカサギ」だった。
プラのトレイにラップされ、ワカサギと書いたシールが貼ってあるにも関わらず…
ワカサギは皮を剥ぐことなく、唐揚げか天ぷらにして欲しい。
昨日のトレイルレースで履いたシューズが、元々ボロボロだったこともあって、
底に幾つも亀裂が入った。
レース後に家に帰る前にLINEで奥さんに「ソールに亀裂が入ってシューズが千切れそう」と送った。
すると奥さんからの返事は「千切りにしてサヨナラするんだね」と返ってきた。
いくらシューズがボロボロでも、千切りになるような傷み方はしていない。
その前に、シューズを千切りにしてサヨナラするなんて、そんな供養の仕方をする風習はここ日本には無い。
何かおかしいと思い、3秒くらいスマホの画面を見てハッとした。
僕は「千切れそう(ちぎれそう)」と送ったのを、奥さんは「千切れそう(せんぎれそう)」と読んでいたのだ。
「千切れそうは、ちぎれそうであって、せんぎれそうではない」と返信したら、返事が返って来なくなった。
奥さんもまたやらかしたと思ったようだ。こういったことは日常茶飯事である。
「人の名前、モノの名前と読み方は正しく覚えないと、誤解を生むことになる」
しかしながら、おはぎ、ぼた餅、あんこ餅、うぐいす餅に関しては、地域差があって判別が難しい。
お腹空いた!
それではまた。
「からだ工房らくだ」