ゴンズイとの戦い
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昨晩、長男坊がどうしても釣りに行きたいと言うので、河口へ出掛けた。
夏の河口での釣りに上手さは要らない。
エサ付けて、垂らしときゃ誰でも釣れる。
小僧に成功体験をさせるには、最高の遊び場。
小僧も小物釣りの面白さは既に知っており、
この間も夕方行ってハゼやらセイゴ、キビレを釣った事もあって、味をしめたのだ。
釣り出して直ぐに40cmぐらいのウナギが釣れて、二人で大喜び。
まだ細目で、逃がしてやろうかというサイズだったけれど、
ハリを飲まれて外すまでに弱り切ってしまったので、今晩のおかずになった。
その後は見た事無い縞模様の銀の魚(フライになった)や、
ハゼやら小さいキビレなどがポンポン釣れて、
エサ代ぐらいは回収できたなと思っていた。
あるタイミングから、ゴンズイが釣れ出した。
ゴンズイと言えば、夜釣りでは避けては通れない毒魚。
ゴンズイの入れ食いが延々と続く。
もういーよ!!
ってぐらい、ゴンズイが釣れるのである。
それも、20cmぐらいの太っちょ。
毒針に注意しながら、足で押さえてハリを外す。
ゴンズイはヌルヌルが強いので、押さえ方が弱いと暴れてしまう。
ガッツリ踏んでハリを外そうとした時、足裏に激痛が走った。
ゴンズイの毒針が、ギョサンを貫通して足裏に突き刺さったのだ。
激痛と共に、流れ出る大量の血!!
ついでに手も刺されて、そこからも出血。
叫んだよね。
けっこう響いたよね。
とりあえず、出る分だけは血を絞りだして、ムヒ塗って釣り再開。
釣りながら、ギョサンに突き刺さった毒針を2本抜見つけて、
改めてその鋭利さを思い知る事になる。
その後もゴンズイラッシュは続き、20匹ぐらいは釣ったかな。
釣れども釣れども、ゴンズイしか釣れない!
エサはまだ残ってたけど、もうやめようぜって言って切り上げた。
毒魚や滑る魚のために、
マゴチ挟み(フィッシュクリッパー)とペンチぐらいは持っとくべきだったなと、反省。
痛む足を引きずって帰宅。
とりあえず、僕の「ポイズンバイブル」を開く。
タンパク質性の毒という事なので、
ヤケドするギリギリの熱さのホットパックで温め続けること20分。
痛みがかなり和らいだ。
生き物のほとんどの毒はタンパク質性で、加熱で変性(火が通る)すると毒性も失われる。
冷やしたりするよりも、熱いお湯にぶち込んだほうが速攻で効果的。
蜂やクラゲや蛇もこれでいける。
ゴンズイの毒は猛毒で、
刺されると患部は腫れあがり、嘔吐や下痢、呼吸困難の症状が出て、
死亡例もあるらしいが、
ひと晩経った朝は、既に何ともなかった。
血抜きとホットパックが効いたのか!?
痛みと毒性は許しがたいが、ゴンズイはとても美味い魚らしい。
毒針さえ切ってしまえば、無害。
今度は刺されないように装備を整えて、食べてみたいと思う。
本当の窮地に追い込まれると、写真撮る暇も無いなと、
昨晩は痛む足を気に病みながら寝たのだった。