たまにはTTを「たまゆら5kmTT」
TTは、タイムトライアルの略で、長距離走をかじったりしている人なら、挨拶のように口にする。
1000m、1500m、2000m、3000m…それぞれの距離を、出来る限りのスピードで駆ける強力なトレーニング。
「今度TTどう?」みたいな、まるで映画に誘うような使い方は、ランナー同士なら普通にある。
ちなみに、男性が女性をデートに誘う口実としては0点なので、注意して使わなければならない。
週に1度はスピードを。
これはどんなレベルの走力のランナーにも必要な指針である。
ぼんやりとした、漠然とした目標設定や目的でいると、長距離ランナーはコンフォートゾーンから抜け出せなくなる。
トレーニングのつもりが現状維持か、緩やかな低下に気が付かないでいる。
これは、よくあるトレーニングの落とし穴で、僕も頻繁に落っこちている。
最もやりたくないけれど、最も効果的で、最も必要なのがTTである。
実は僕が走り始めた頃、一気にタイムを縮めることができたのもTTだった。
TTに勝るトレーニングは無い。
そこから得られる課題もとても多い。
防災訓練が終わってから、今日は5kmのTT。
TT自体が久しぶりだ。
TTのために特にコンディションを合わせているわけではないので、身体が重い。
物理的に重いのもあり、更に疲労が溜まっていて重く感じる。
コースはやや下りの5km。
やや下りというのが難しく、所々登ったり、曲がりくねったり、平らな場所も結構ある。
自分の脚で走らないと走れない下り、下りと言う程下っていない下り。
ガツンと押し切って14分台を狙っていたのだが、残念ながら15分31秒。
フラフラしていたせいか、正確な距離より少し長く走っていた。
疲れが溜まっていてこのタイム悪くはない、75点くらい。
そこそこ、ホドホドの負荷でやっていると、出力が落ちて来て、力を出す集中力が鈍る。
よく言う、ノミを箱に入れておくと、箱の高さまでしか跳べなくなるという話と同じ。
象を調教する時、幼い頃に抜けない杭に繋いでおくと、大人になって棒切れみたいな杭に繋いでも、抜けないと思って逃げない話にも通じる。
究極で最高のメニュー、TT。
逃げることなく、恐れることなく、もっとTTを入れて行こうと思う。
走り始めたあの頃の様に。
5kmなら15分程度で終わるのも良いところ。