なぜ体が壊れるのか?

体はどういう事をきっかけに、痛みを発したり、機能を失うのか。
解決策を探り、メカニズムを解明する日々である。
足裏や足首、膝や股関節など、
体重を受け止めながら動く関節について不具合が出て、
施術を受けに来る方は多い。
接骨院や鍼灸、マッサージの治療院では、
変わらなかったので、うちに来たというパタ―ンもよくある。
リラックスや癒しよりも、なおし、メンテナンスに来る方ばかり。
体の動きは複雑で、全てを捉え切れるわけではないが、
全ての故障に関して、共通して見られる動き、
それが「引き伸ばし」の動き。
「もうここまで」
という所から、更に動かそうとする動作が繰り返されると、
関節を支えたり動かしている組織は、悲鳴を上げる。
体の組織というのは非常に強靭で、簡単には切れたりしない。
しかし、瞬間的に大きな剪断力が掛かると損傷しやすい。
また、中等度の力でも、持続的かつ繰り返し引き伸ばされると、
微細な損傷を受けて炎症を起こしたり、機能低下が起こる。
狭くなってしまった体の動きは、広げないといけない。
しかし、可動域を広げればいいかというと、そうではない。
生まれ持った可動範囲から逸脱した動きをすれば、体は壊れる。
体が柔らかいというのは、善だけではなく、負の要素も多分に含んでいる。
動きを捉える眼が、まだまだ足りないな。