SNS時代に

Instagramの投稿、ストーリーズ、リール…
バズるためには色んなテクニックがあって、そのために何本も録ったり、
フォロワーとビューを稼ぐ。
これが令和の時代のマーケティング。
どのコンサルタントもそう言うだろう。
まずは出だしが大事。
段々落ち着いてくる。
そこからが勝負。
飲食店なんかは、オープン前にどれだけ告知して、
いかに火を着けるかに心血を注ぎ込む。
静かにオープンして、段々お客さんが付いてきて、
評判が口コミを呼び輪が広がっていく…
というスタイルは、今の時代は受け入れられ難い。
変化の速い時代である。
あっという間に新店ができて、気が付いたら数年持たずに消えている。
打ち上げ花火は華々しいが、その後は息切れしてしまうようだ。
僕ら個人の仕事は、自分の欲しいと思うものを世の中に提案して、
それに賛同したり、興味を抱いてくれる人に支えられて成り立っている。
個人だけじゃないか。
全てそうかもしれない。
世の中に提供した、価値の対価として報酬を頂く。
これが大前提。
ところが、どうしたら自分の稼ぎが上がるか、
という一方通行のベクトルしか持っていないビジネスが目立つ。
短期的にはバズっても、実がなければ続かない。
いきなりカリスマとしてデビューしてくるのを見ると、
性格の悪い僕は薄っぺらさを見抜きたくなる。
どんな仕事も僕は芸術だと思っている。
芸術とは、科学と哲学でできている。
原理原則のある確かなものを使い、それを使って自分が表現したいものを形にする。
そんな投稿、SNSの華やかな世界にはちょとそぐわない気がするのだ。
情報の流れが速い、移り変わりが速くても、浅くなってはいけない。
そんなことが気がかりな時代である。