60分あれば
学生スポーツの場合、「シーズン終了で引退します」という場合や、就職したら引退しますというケースが多い。
競技をどうするかは個人の自由としても、身体の管理まで引退してしまうことが多い。
管理しないままの身体で、その後何年生きていくのか。
身体が動けば何でもできるが、大概の壁や制限や気力の低下は、身体が問題で起こる。
せめて、自己管理のための運動習慣くらい持とうぜ。
というのが、整体師の本音。
僕が毎日走るのは、身体の管理をするため。
だらしなくしないため。
60分程時間を取って、気の向くままに走る。
信号にできるだけぶつからないように、ぶつかったら青の方向に。
土手の草むらや、松林や、歩道橋も越える。
身体の感覚と向き合いながら、周りの環境に耳や肌を傾けながら、走る。
誰にも強制されないで、自分の意思で。
歯磨きみたいなものなので、引退だとか、辞めるとかいう概念が無い。
スクラップアンドビルドはするが、ただ身体を削って壊すような走りはしない。
走っていた方が、身体の構造も機能も保つことができる。
別に走ることでなくても良かったのかもしれないが、時と場所も選ばずにシューズとウエアさえあればできるランニングは、自由度が高い。
夜でも朝でも、身体のために60分確保する。
この習慣が、頭を整理する時間にもなっている。
ひとりになって、黙々と打ち込む時間。
繋がり過多のこんな時代だからこそ、ひとりで走る。
健康管理のため、仕事のため、生き方のため。
身体のための時間は外せない。
今夜もよく眠れそうだ。