奈良マラソン2018(中編)

今回はシリーズでお届けしている、奈良の旅。
いざ、奈良マラソンへ!!(前日編)
奈良マラソン2018(前編)
中間地点の手前100mで、トイレにピットインした。
ロスタイムは、多分1分以内だと思うけれど、正確な時間は分からない。
その間に順位を落として、10kmの地点で50位だったのが、
21kmでは70位まで落ちたらしい。
中間点の通過は1:23’56”
ピットインする前に周りにいた選手達は、遥か先に行ってしまった。
お腹の事はもう気にする事無い!!
25kmで中村先生が居るから、そこまで元気に通過しよう!!
と思ってペースアップしながら、さっきのトイレの事を考える。
とっても汚い話で申し訳ないけれど、
「朝食べたものが、全く消化吸収されずに全部出てきた」
という衝撃的な事が起こった。
ギュルギュル鳴るお腹は、水様便を送り出してきたのだ。
スッキリして身軽にはなったが、
中間点(21.0975km)のここまで、
一体何をエネルギーをにして走ってきのか!?
走りながら、あまり良くない頭をフル回転させて、考えた。
個人差はあれど、フルマラソンの完走に必要なカロリーは、
2500㎉~3000㎉と言われている。
運動の主なエネルギーになる糖は、グリコーゲンという形で体に貯められている。
グリコーゲンは、おおよそ肝臓に500㎉、全身の筋肉中に1500㎉ある。
全部足しても2000㎉で、マラソンの完走には足りない。
また、糖の枯渇は生命維持の危険に関わるため、
全身に貯められているグリコーゲンの40%が消費されると、
「キツイ」「限界だ」という信号を体が出すようになっている。
いわば安全装置のようなものだ。
体内に貯蔵されているグリコーゲンで、運動に使えるのは800㎉。
800㎉を使い果たすと、低血糖症状が出たり「30kmの壁」という、
脚が動かなくなる状態に陥る。
スピードが上がっても、グリコーゲンの消費を出来るだけ少なくして、
主に体脂肪を分解して走る事ができるかどうか。
マラソンは、その代謝能力が問われるスポーツである。
走る前や、途中で飲んだり食べたりして、糖分を補給できれば、
低血糖からくる失速を防ぐことが出来る。
マラソンにおけるエネルギー代謝では、
「体重1kgあたり、1km進むのに1㎉を消費する」という公式がある。
70kgの人が、1km走ると、70㎉使うというシンプルな計算だ。
67kgの自分は、中間点までに、およそ1400㎉を消費してきた。
朝食べたものは、全く吸収されずに全て出てしまったので、
1400㎉は、前日までに体に貯めたエネルギー源から捻出したことになる。
前日に食べたのは、そう、彩華ラーメンだ!!
彩華ラーメンが中間地点まで僕を連れてきてくれたのだ!!
すげーよ彩華ラーメン!!!
しかし、重要なのは、1400㎉はグリコーゲンから捻出したのか、
体脂肪から捻出したのかという、割合である。
前半はペースを抑えてきたので、仮に1000㎉を体脂肪から捻出し、
400㎉を貯蔵されているグリコーゲンから捻出したとしても、
後半ペースアップしたら、グリコーゲン消費が増えて確実に足りなくなる。
ゴールまでに、低血糖でガス欠、ゾンビ状態になる。
更に、水様便だったから脱水症状も起こしかねない。
つまり、中間地点にいる自分は、今は快調に走っているが、
前日までに食べたものだけで走っている事になり、
既に「風前の灯火」であるということに気が付いた。
えっ!
それって、やばいやん!!!
やばいやん!!!!
しかも、前半では少し給水しただけで、何も食べてない。
まさに、スッカラカン状態。
食べたものが消化されて、吸収されて血中に入り、
細胞に取り込まれてエネルギーとして使われるには、
最短で30分~40分、固形物によっては1時間は掛かる。
中間地点から1時間後は、36km辺りだろうか。
今直ぐに何か食べたとしても36kmまでは、
実質的に無補給で乗り切らないといけない。
んなアホな!!!!
危機的状況に置かれた事に気が付き、真っ先に頭に頭に浮かんだのは、
25.4kmまで行けば奈良マラソン名物の「ぜんざいステーション」がある!!!!
という事。
そこまで行けば、食いつなげる。
ぜんざいなら、飲み物みたいなものなので、吸収も早い。
実はレース前から、ぜんざいを食べるのを楽しみにしていたのだ。
余裕のあるペースを守りながら、中村先生が応援してくれている25kmを通過。
沿道もにぎやかで、元気が出る。
テンションも上がる!
25km通過タイム:1:38’51”(20’14”)←トイレ休憩込み
こんなに楽に25kmを通過したのは初めて。
ここまで来たら、ぜんざいにありつける!!
ぜんざいがあるって、看板にも書いてあるじゃん!!
この坂の先で折り返せば・・・
と思っていた矢先、思いがけない出来事が起こる。。。。
明日につづく!