富士登山競走振り返り(5合目から上)

馬返し(11km)の通過は49’14”、昨年の通過は48’12。
1分程遅い通過であるけれど、馬返しから上が全然登れなかった昨年からすると、
ここで1分落としても脚が残っている方が後半につながる。
余裕を持って馬返しから上の山岳区間を登る。
脚力は使うけれど、山岳区間に入って一気に体が楽になる。
HOKA ONEONEの小川壮太さんと競り合いながら、
5合目(15km)の通過は1:30’44”
ここまで1500mを登って来た。
昨年の5合目の通過は1:31’01”だったので、この時点で昨年よりもアドバンテージがある。
今年は若干のコース変更で、昨年よりもおよそ1分程遠回りになるコース設定だったらしいので、
馬返しから5合目までいいリズムで来れたことが分かる。
昨年は、5合目で余力ゼロだったけれど、まだまだ脚が動いてくれる。
この1年でやってきたこと、
特に春から集中して取り組んできたことが実を結んでいるのを感じた。
砂礫や岩がゴロゴロした登山道を、ひたすら小川さんの背中を追いながら登る。
時折引き離されては、また真後ろに追いつきの繰り返し。
その途中で3人を捉えて順位を上げていく。
ゴールまであと少し、時間にして数分の辺りで小川さんの前に出て、
一気に差を広げるが、再度追いつかれて逆転を許す。
ゴール直前にある階段の所で小川さんがスパートするが、それに追従することが出来なかった。
ラストは脚の痙攣も起きたせいで這うように脚を進めることしか出来ず、わずかに3時間切りを逃した。
フィニッシュタイムは3:00’25”(総合10位)
最後の数十メートルで40秒近く小川さんに離されているので、痙攣で動けなくなったロスが大きかった。
登山道の脇で応援してくれる方々が、
「行けるぞ!!3時間切れるぞ!!」と声を掛けて押し上げてくれた。
絞り切った布から1滴の水を更に絞り出すように、応援は底力を引き出してくれる。
改めて、一人だけでは走れないなと、応援の偉大さを感じた。
富士登山競走は山岳レースの日本シリーズ。
その大会での10位入賞は大きな収穫だった。
ただし、3時間切りの目標が未達な事と、今回の順位にはまだまだ満足できない。
これは、来年は3時間切りは当たり前として、3位以内を目指す。
今回の結果を見てみると、5合目までに着いた差が、
そのままゴールタイムの差になっていることが多い事に気が付いた。
高瀬さんの全力に近いスピードで中間点を通過するという作戦は、
表彰台争いをする上で不可避な道なのだ。
もし、抑えて抑えて後半勝負という策を取らずに、
9割に近いスピードで前半から押して行ったとしたら、
5合目から上でどうなっただろうか。
そこはもう、全くイメージができない。
僕の実力はまだまだそんなもの。
来年のスペシャルナンバーカードは、20番よりも早くなるだろう。
また来年、日本シリーズの舞台を戦おう!!
写真はDogsorCaravanさんからお借りしました。
消耗してゲッソリしてる!