麹屋さんの手

日頃からだ工房らくだにいらっしゃる方々からは、
色んなことを教えてもらう。
皆さんマイブームを僕に教えてくれるのだ。
世の流行に疎い(流行るものは廃るというのもある)僕は、
クライアントさんから聞くことで世の中を知ることが多い。
「このお店行ってみてください!」というのもある。
「これ使ってみてくださいー!」というのもある。
みんなおススメを猛プッシュしてくれる。
大概の場合、素直にお店に脚を運んでみたり、買ってみたりする。
そして教えてもらったものは、全てが大当たりだ。
結構なクオリティに驚かされる。
そして、お店に行ってみたり、食べてみたり、作ってみた感想を伝えると、
クライアントさんは実に嬉しそうに、また新たなおススメを教えてくれるのだ。
複数のクライアントさんが、麹を使った甘酒を毎日作っているという。
アルコール消毒でもアレルギー反応を示す下戸の僕でも、
甘酒なら浴びるように飲める!
親切なことに、麹屋さんまで教えてくれたので足を運んでみた。
その麹屋さん、看板が無い。
看板が無いどころか、店構えもない。
昔ながらの田舎の家だった。
民家を借りて営業している僕の所でさえ、看板くらいは出ている。
本当に麹屋さん!?
と思いながらも、ピンポンして麹が欲しいと伝えると、
おばちゃんが出て来て麹を量り売りしてくれた。
1kgで800円だった。
話を聞くと、明治時代からやっているらしい。
店構えもなく看板も無しに明治時代から続いているなんて、かっちょいい。
そう言えば、コンビニやスーパーマーケットは無くなっても、
どこの地域でも麹屋だけは絶対に無くならない。
麹屋のおばちゃんは結構なお年なのに、手が美しかった。
真っ白でツヤツヤでピッチピチだった。
日本酒を仕込む杜氏の手と同じで、これも麹菌パワーだろう。
僕も麹を手に入れたので、甘酒や塩麹や醤油麹で菌活してみようと思う。
看板も店構えも無くても、愛され続ける麹と麹屋さん。
いいものを教えてもらいました!
16日日曜日は、研修のためお休みします。
よろしくお願いします!