引退とスタートラインに立つこと
部活を引退した高校生達から、次々と連絡が入る。
わざわざ、お世話になりましたと伝えに来てくれる。
お世話になって、勉強させてもらったのは、こちらの方なのに。
3年間、厳しい指導の中で、人間が鍛えられて成長してきたのを感じる。
僕の施術する時間というのは、彼らがグラウンドに立ってきた時間に比べたら微々たるもの。
出来る限りのことを尽くしてはいるけれど、結果というかけがえのない財産は、プレーしてきた本人たちの頑張りによるものだ。
その結果の過程に、構成物質に、僕の整体が役に立ったと言ってもらえるなら、こんなに嬉しいことはない。
高校野球が終わったかと思えば、今度は夏休みで勉強漬けの毎日が始まるのだという。
学生の本分は勉学だから、勉強することは当たり前。
でも、野球も勉強も、考え方や取り組み方は何ら変わることはない。
野球で結果を残すことができたなら、同じやり方で受験も乗り越えられる。
特に勉強は相手との戦いではないので、スポーツよりもずっと易しい。
インターハイ予選が終わり、高校野球が終わり、受験があり、これから彼らがどんな活躍をしていくのか、どんな人間になっていくのか、とても楽しみだ。
部活の引退は、終わりのようでまだまだスタートライン上。
僕は教員を目指して教育学部に入り、中高保健体育の教員免許は取ったけれど、結局は教員になる道は選ばなかった。
でも、整体で学生たちと関わることができて、彼らの未来のために出来る限りのことをしている。
10年前に指導者になってやりたいと思っていた本当の目的には、思わぬ形で到達してしまった。
彼らに学ばせてもらったことを元にして、もっともっと役に立てる整体師になれるように、勉強と研究を重ねていきたい。
何年かして、再開できることを楽しみにしている。
「からだ工房らくだ」のらくだは、人生という旅のお供をするという意味。
進むべき方向性を示す道案内が、らくだの仕事。
学んだ知識や法則、経験、発見を伝えていくこと。
学生たちに負けないように、出来ることをやり続けよう!!