ローリンローリンクルクル回り出す
春にミズグチメソッドの講習を受けに行って、
それまで分からなかった謎が解けたり、見える世界がグッと広がった。
その分、人の動きの複雑さという、カオスな世界も見えてきた。
最近の長距離、ランニングシューズの流れは、
文句なしでカーボンプレート入りのシューズだろう。
僕も3モデル持っている。
ズームXヴェイパーフライネクスト
プレートが入っているというと、
その反発力で跳ねるようにイメージしがちである。
プレートがバネになって、地面を蹴り上げるように思うのも分かる。
でも、よくよく動きを見て、シューズの作りを見てみると、
ナイキもHOKAONEONEも、
カーボンプレートの反発を使おうとデザインしていない。
着地のエネルギーリターンを増やして推進力にするには、
転がすのが最も理に適っている。
この地球上で、最も効率的に進むのは、転がす事だ。
蹴って跳ねる事ではない。
高跳びや幅跳びの跳躍だって、転がす事を加速させている。
一度動き出した質量のあるものは、そう簡単に止められない。
サイドブレーキをかけ忘れた車が、少しの傾斜で動き出すと、加速して止まらなくなる。
タイヤが転がっているだけ、ただそれだけ。
シューズのドーピングとも一部では言われている、
カーボンプレートの技術革新。
そうだろうか、どうだろうか。
揺りかごのように、転がりやすくして、
人の体にデザインされた、足が転がる動きを邪魔しない作りになっている。
そう言う意味では、最もナチュラルなシューズなのかもしれない。
今出ているカーボンプレート搭載のシューズは、
球体や、円筒が転がっている状態に近い。
そこに乗り込んでいけるランナーは履きこなせるが、
自分で蹴りたいランナーには合わないかもしれない。
自転車のタイヤ、車のタイヤは、
摩擦などの抵抗が無ければ、理論上は無限に転がることが出来る。
そこに、シューズも近づいている。
JOGしながら、横を走る車のタイヤを見て、そんな分析をしてみた。